外付けHDDのファイルが消えた?自力で復元する方法とやってはいけないNG行動

突然ファイルが消えた外付けHDD、まだ諦めないで!データを自力で復元する具体的手順と注意点、失敗しないコツをまとめました!

カオル

更新者: カオル / 2025年05月12日

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外付けHDDに保存されていた重要なファイルが突然使用できなくなり、写真や仕事のデータが消失した可能性があるという状況に直面すると、誰もが焦りを感じるものです。

しかし、慌てる必要はありません。外付けHDDのデータが消えたように見えても、実際には復元できる可能性が残されています

本記事では、初心者でも実施可能な外付けHDDからのデータ復元方法を、手順を追って明確に解説します。また、失敗を避けるための注意点やデータ復元の仕組みについても詳しくご紹介します。

外付けHDDのファイルが消えた

【まず確認】本当にデータは消えた?復元前に試したいチェックポイント

外付けHDDに保存されているはずのファイルが見つからない場合、すぐに「消失した」と結論づけるのは早急です。まずは以下の点を確認してください。

HDDがパソコンに正しく認識されているか?

HDDがコンピュータに正しく認識されているかどうかを確認するために、エクスプローラーやディスクの管理画面を開き、ドライブが表示されているかをチェックします。電源ケーブルやUSBケーブルの接触不良が原因で、一時的に認識されない場合もあります。

「Win + E」キーを押すことで、「ファイルエクスプローラー」が起動します。また、スタートボタンを右クリックし、メニューから「ディスクの管理」を選択することで、「ディスクの管理」を開きます。

ファイルが非表示になっていないか?

ファイルが隠れていないか確認してください。設定によっては「隠しファイル」として表示されていない場合があります。エクスプローラーの「表示」タブから、隠しファイルを表示する設定に変更してみてください。

コマンドプロンプトで「attribコマンド」を入力すると隠しファイルを表示させることができます。

別のフォルダやごみ箱に移動されていないか?

別のフォルダやごみ箱に移動されていないか確認してください。操作ミスによって意図せず移動している可能性もありますので、ファイル名を使って検索機能を利用することも有効です。

これらの確認で解決しない場合は、実際にデータが削除・消失している可能性があります。

【自力でできる】外付けHDDからファイルを復元する簡単な方法

自力で外付けHDDを復元することに必要なもの
自分で外付けHDDのデータを復元するには、最低限以下のものを用意する必要があります。
■1. 別の保存先(PC本体のHDDやUSBメモリなど):復元したデータを保存するための空き容量が必要です。復元元のHDDには上書きしないのが原則です。
■2. 安定した電源とPC環境:復元作業中にPCが落ちると、状態がさらに悪化する可能性があります。できるだけ安定した環境で行うことが望ましいです。

これらが揃ったら、実際の復元手順に進みましょう。

外付けHDDのデータ復元には、専用の復元ソフトを使用することが最も一般的で効果的な手段です。現在、多くの選択肢が存在しますが、精度と使いやすさを重視する場合は、信頼性の高い復元ソフトを選ぶことが重要です。特におすすめなのは、Partition Assistant for Recoveryです。このソフトは初心者でも簡単に操作できる直感的なインターフェースを持ち、以下のような特徴があります:

✎Partition Assistant for Recoveryをおすすめする理由:
写真、音声、ビデオ、PPT/PPTX、Word、Excel、PDF、メール、動画など1000以上のファイルタイプをサポートします。
内蔵・外付けHDD/SSD、SDカード、USBドライブなど、様々なストレージデバイスに対応します。
誤削除、ごみ箱の削除、フォーマット、上書き、設定ミスなどのデータ損失のシナリオから復元できます。
直感的で使いやすいUIを提供しています。
Windows 7、8、10、11のすべてのバージョンに対応しています。
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ステップ1. 場所を選択

Partition Assistant for Recoveryをインストールして起動します。データが失われたドライブ(この例ではHドライブ)を選択し、「スキャン」をクリックします。

場所を選択

ステップ2. ファイルを選択

「クイックスキャン」で削除されたデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。

ファイル名やフォルダー名を簡単に入力して、ファイルやフォルダーを検索できます。ファイル名やフォルダー名を検索したり、ファイルサイズ、変更日、ファイルタイプでフィルター処理することもできます。

ファイルを選択

ステップ3. 保存先を選択

「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。

ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。

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外付けHDDの復元は、データが上書きされる前に行うことが成功のカギです。できるだけ早く、信頼できるソフトを使ってスキャンを開始しましょう。

【仕組み解説】外付けHDDからデータが復元できる理由とは?

ファイルを削除したとき、「完全に消えてしまった」と思いがちですが、実はHDDの内部ではすぐにデータが消去されるわけではありません。データ復元ソフトがなぜ「削除されたはずのファイル」を見つけ出せるのか、その仕組みを簡単にご説明します。

1. ファイルの削除=中身の削除ではない

HDDに保存されているファイルは、ただの「データの集合体」ではなく、管理情報(インデックス)と実データに分かれて記録されています。削除操作が行われると、実際に消されるのはこのインデックス情報のみです。つまり、「このファイルは存在している」という目印が消されるだけで、中身のデータはディスク上にそのまま残っている状態になります。

「管理情報(インデックス)」とは、HDDやSSDが保存しているファイルの“住所録”のようなものです。ファイルの本体データとは別に、「このファイルはどこにあるか」「いつ作られたか」「名前は何か」などの情報をまとめて記録しておく部分で、OSはこれを使ってファイルを素早く見つけています。もしファイルを削除しても、この管理情報だけが消えて本体データは残っていることがあります。

2. 復元ソフトは痕跡をたどって中身を復元する

データ復元ソフトは、削除されたファイルの痕跡をHDD上からスキャンし、まだ上書きされていないセクタをもとにデータを再構成します。これにより、見た目には消えてしまったファイルでも、復元が可能になるのです。特に高機能なソフトであれば、ファイルの構造や拡張子に基づいて断片的なデータを解析し、破損の少ない状態で復旧することもできます。

このように、外付けHDDのデータ復元は「見えなくなったデータを探し出す」作業であり、データが完全に消えたわけではないことを理解しておくと、落ち着いて対応できます。

【注意】復元に失敗する原因と絶対にやってはいけないこと

外付けHDDのデータ復元は、正しい方法で取り組めば高い確率で成功することもありますが、逆に間違った対処をしてしまうと、復元できるはずのデータが完全に失われてしまうこともあります。以下に、よくある失敗の原因と絶対に避けるべき行動をまとめました。

1. 削除後にHDDを使い続ける(上書き)

もっとも多い失敗原因が「削除後もそのままHDDを使い続けてしまうこと」です。新たなファイルを保存したり、動画を再生したりするだけでも、削除されたファイルがあった領域に新しいデータが上書きされる可能性があります。

正解:誤って削除したことに気づいたら、すぐにHDDの使用を中止してください。

2. HDDをフォーマットしてしまう

外付けHDDが認識されないとき、「フォーマットしますか?」と表示されることがあります。ここで誤って「はい」を選んでしまうと、論理構造が一新され、復元の難易度が上がります。クイックフォーマットならまだ一部のデータを復元できる可能性もありますが、フルフォーマットや初期化は完全に消去する処理を行うため、復元作業が難しくなります。

フォーマットしますか

正解:フォーマットの表示が出た場合は、何も操作せず復元ソフトでのスキャンを試みてください。

3. 物理的に故障しているHDDを無理に操作する

HDDから「カチカチ」「ガリガリ」といった異音がする場合や、そもそもPCがフリーズして操作できないような状態の場合は、物理障害の可能性が非常に高いです。このようなHDDを無理に接続・スキャンすると、内部の磁気ディスクに傷がつき、データが完全に破損してしまうおそれがあります。

正解:異常音がする場合は、自力での復元を中止し、専門業者に相談するのが最も安全です。

【まとめ】外付けHDDの復元は焦らず、正しく対処を

外付けHDDのデータ消失は誰にでも起こり得るトラブルですが、正しい知識があれば落ち着いて対応できます。本記事で紹介したように、まずは本当にデータが消えているかを確認し、適切な復元ツールを使うことが成功のカギです。また、焦ってHDDを操作すると逆効果になるケースもあるため、注意点を守って慎重に復旧を進めましょう。大切なデータを守る第一歩は、「知っておくこと」です。万が一、自力での対応が難しい場合やHDDに物理的な異常がある場合は、無理せずプロに依頼する判断も重要です。データは一度失えば戻らない可能性もあるため、日頃からバックアップを取る習慣も忘れずにしましょう。

【FAQ】よくある質問とその答え

Q1:外付けHDDのデータが消えた場合、すぐに復元できますか?

A1:外付けHDDのデータが消えても、上書きされていない限り、復元の可能性があります。ただし、削除後に新しいデータを書き込んでしまうと、復元が難しくなるため、できるだけ早く復元作業を始めることが重要です。まずはデータ復元ソフトを使って、スキャンを行ってみましょう。

Q2:自分で外付けHDDを復元するのは難しいですか?

A2:外付けHDDの復元作業は、初心者でも比較的簡単に行えます。復元ソフトを使えば、直感的な操作でスキャンができるため、特別な技術は必要ありません。ただし、HDDが物理的に故障している場合などは、専門業者に依頼する必要があることもあります。

Q3:外付けHDDをフォーマットしてしまった場合でも復元できますか?

A3:クイックフォーマットの場合はデータ復元が可能なことが多いですが、フルフォーマットを行ってしまうと、データが完全に上書きされてしまうことがあります。フォーマット後に復元ソフトを使って、できるだけ早くスキャンを試みることが大切です。

Q4:復元作業中にHDDが異音を発している場合、どうすれば良いですか?

A4:HDDから「カチカチ」「ガリガリ」といった異音がする場合、物理的な故障が発生している可能性が高いです。この状態で無理に復元ソフトを使用すると、さらにダメージを与える恐れがあります。異音がする場合は、すぐに復元作業を中止し、専門のデータ復元業者に依頼することをお勧めします。

Q5:復元後のデータは元のHDDに保存しても良いですか?

A5:データ復元後は、元のHDDにデータを保存するのは避けるべきです。復元したデータを保存する場所は、別のドライブや外部メディアを使うようにしましょう。これにより、元のHDDのデータ領域が上書きされるリスクを避けることができます。

カオル
カオル · 編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。