Windows 11でファイルが削除できない原因と対処法を徹底解説

Windows 11でファイルが削除できない理由やよくあるエラーを詳しく解説。原因別の対処法を手順付きで紹介。また、どうしても削除できない場合の最終手段や誤削除後の復元方法もカバーし、トラブル解決に役立つ情報が満載です。

カオル

更新者: カオル / 2025年05月21日

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Windows 11でファイルが削除できない主な原因とは?

Windows 11を使っていると、「ファイルが削除できない」という問題が起こることがあります。通常は右クリックして「削除」を選ぶとゴミ箱に移動しますが、エラーが出たり、何度やっても削除できないことがあります。このような場合、ファイルやシステムに問題があるかもしれません。まずは、削除できない理由を見てみましょう。

ファイルが別のアプリで使用中になっている

アクセス権限がない(管理者権限が必要)

ファイルが読み取り専用になっている

ファイルのパスが壊れている

ファイルやフォルダ名が異常で削除操作が正常に働かない

削除できないファイルのよくあるケースと表示されるエラーメッセージ

Windows 11でファイルを削除しようとしても、以下のようなエラーメッセージが表示されて削除できないケースがあります。

1. 「別のプログラムがこのフォルダーまたはファイルを開いているので、操作を完了できません。」

このメッセージは、ファイルが他のプログラムで使われていることを示しています。例えば、Excelファイルを開いたまま削除しようとしたり、DropboxやOneDriveなどの同期ソフトがファイルにアクセスしているときに表示されます。

操作を完了できません

2. 「アクセスが拒否されました。」

現在のユーザーアカウントが削除しようとしているファイルにアクセス権がない場合に発生します。これは、管理者権限が必要なファイルや他のユーザーが所有しているファイルでよく見られます。

アクセスが拒否されました。

3. 「指定されたファイルが見つかりません。」

このエラーは、ファイルが削除されているか、パスが壊れているときに表示されます。また、ファイル名に特殊文字や全角スペースがあると、OSが正しく認識できないことがあります。

指定されたファイルが見つかりません。

4. 「対象のパスが長すぎます。」

Windowsでは、ファイルパスの長さが260文字に制限されています。フォルダーが深く、ファイル名が長いと、この制限を超えて削除できなくなることがあります。

対象のパスが長すぎます

5. ファイルやフォルダーが「読み取り専用」になっている

ファイルやフォルダーの属性が「読み取り専用」になっている場合、アプリによっては削除できないように制限されることがあります。

読み取り専用

原因別!Windows 11でファイル削除ができない時の具体的な対処法

ファイルが削除できない理由によって、対処法は変わります。ここでは主な理由に対する解決策をまとめました。

1. ファイルが使用中で削除できない場合

ファイルが他のプログラムで使われているため、操作ができない場合は、そのファイルを開いているアプリやプロセスがバックグラウンドで動いていることが原因です。以下の方法でファイルの使用を解除し、削除できるようにします。

ステップ 1. キーボードの「Ctrl + Shift + Esc」キーを同時に押して、タスクマネージャーを起動します。

ステップ 2. 「プロセス」タブで、対象のファイルに関連するアプリケーションを探します。

例:Word、Excel、メディアプレイヤー、PDFリーダーなど

ステップ 3. アプリ名をクリックして選択し、右下の「タスクの終了」をクリックします。

タスクの終了

ステップ 4. 閉じたことを確認したうえで、再度ファイルの削除を試してみてください。

2. アクセスが拒否される・管理者権限が必要な場合

Windows 11では、ファイルやフォルダーが「管理者のみ操作可能」や「他のユーザーが所有者」の場合、削除時に「アクセス許可が必要です」「管理者権限が必要です」「アクセスが拒否されました」といったエラーが表示されることがあります。この場合、管理者権限で操作するか、ファイルの「所有権」や「アクセス許可」を変更することで解決できます。

ステップ 1. 該当ファイルまたはフォルダーのプロパティを開きます。

ステップ 2. 「セキュリティ」タブ →「編集」ボタンをクリックします。

編集

ステップ 3. 一覧に自分のユーザー名があれば選択し、「フルコントロール」にチェックを入れます。一覧に自分のユーザー名が表示されていない場合は、「追加」をクリックして、ユーザー名を入力 →「名前の確認」→「OK」で追加してください。

ステップ 4. 「適用」→「OK」で設定を反映させ、ファイルの削除を試してみてください。

3. ファイルパス・ファイル名が長すぎる場合

Windowsでは、ファイルシステムの制限により、パスが260文字を超えると削除や操作ができないことがあります。ファイルを直接操作できない場合でも、親フォルダーを上の階層に移動することでパスを短くし、削除できることがあります。

ステップ 1. ファイルまたはフォルダーが含まれる上位フォルダー全体を選択します。

ステップ 2. デスクトップなど、よりルートに近い場所(例:C:\Tempなど)にドラッグ&ドロップして移動します。

ステップ 3. 移動後、目的のファイルを右クリック →「削除」を試します。

4. 「読み取り専用」属性やシステムファイルの場合

Windows 11では、ファイルやフォルダーに「読み取り専用」があると、削除や編集ができないことがあります。これらの属性を外すと、削除ができるようになります。

ステップ 1. Winキー+Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開き、cmdと入力してEnterを押すことでも起動できます。

cmd

ステップ 2. 以下のように入力して実行します(パスは実際のものに置き換えてください):

attrib -r -s "C:\Path\to\file.txt"

attrib -r -s

ステップ 3. フォルダー全体に適用する場合は、以下のように入力します:

attrib -r -s /d /s "C:\Path\to\folder\*.*"

ステップ 4. コマンド実行後、対象ファイルやフォルダーを削除してみてください。

5. 削除できない原因がわからない・複雑なケースの場合

ファイルが削除できない原因がわからない場合、いくつかの要因が考えられます。このような時は、汎用的な対処法を試してみると良いでしょう。専用の削除ソフトを使うと解決できることがあります。

おすすめツール(例):
Unlocker
LockHunter

一般的な使用手順は以下の通り:

ステップ 1. 公式サイトからツールをダウンロード・インストールします。

ステップ 2. アプリを起動し、削除できないファイルをドラッグ&ドロップします。

ステップ 3. 「削除」または「強制削除」を選択します。

注意:ダウンロード元が安全かどうか確認し、インストール時に不要なソフトが付属しないよう注意してください。

「おまけ」削除したファイルを復元したい場合のおすすめ方法

削除して後悔した…」そんな時も安心です。Partition Assistant for Recoveryは、1000種類以上のファイル形式に対応し、内蔵・外付けHDD、SSD、SDカード、USBドライブなどからデータを復元できます。誤って削除したり、ごみ箱から消したり、フォーマットや上書き、設定ミスなど、様々なデータ損失に対応しています。直感的で使いやすいインターフェースを持ち、Windows 11からWindows Server 2025まで幅広く利用可能です。

Partition Assistant for Recovery

プロのなWindowsデータ復旧ソフトでさまざまな状況から失われたデータを復元できる

※注意:復元したいデータが上書きされる恐れがあるため、データが失われたドライブに本ソフトウェアをダウンロードしてインストールしないでください!

ステップ1. 場所を選択

Partition Assistant for Recoveryをインストールして起動します。データが失われたドライブ(この例はCドライブ)を選択し、「スキャン」をクリックします。

1

ステップ2. ファイルを選択

「クイックスキャン」で削除されたデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。

ファイル名やフォルダー名を簡単に入力して、ファイルやフォルダーを検索できます。ファイル名やフォルダー名を検索したり、ファイルサイズ、変更日、ファイルタイプでフィルター処理することもできます。

検索する

ステップ3. 保存先を選択

「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。

ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。

保存先を選択

まとめ

Windows 11でファイルが削除できない理由はいくつかあり、ファイルロックやアクセス権限の不足、ファイル名やパスの長さ、読み取り専用属性、システムファイルの制限などが考えられます。この記事では、よくあるエラーの内容を詳しく説明し、それぞれの対処法を手順付きで紹介しました。

削除できない場合は専門ツールを使うことを提案し、誤って削除したファイルの復元方法についても説明しました。Windows 11でファイル削除に困ったときは、この記事を参考にして正しい手順で問題を解決し、大切なデータを安全に管理してください。

カオル
カオル · 編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。