【初心者向け】USBメモリの削除ファイルを復元する方法

USBメモリのデータが消えた原因と自力でできる復元方法をわかりやすく解説。CMDや以前のバージョン機能、おすすめの復元ソフトも紹介し、復旧できない場合の対処法や予防策まで幅広く網羅しています。

カオル

更新者: カオル / 2025年05月20日

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USBメモリから重要なデータや家族の思い出の写真が突然消失した場合、多くの人が混乱に陥りますが、安心してください。消えたファイルは、条件が整えば高い確率で復元可能です。

本記事では、初心者にも理解しやすいように、USBメモリのファイル消失の原因や、自力での復元方法を段階的に説明します。「大切なデータが戻らないのではないか」と不安に思っている方も、この記事を通じてすぐに試せる対策を見つけることができるでしょう。

USBメモリ

USBメモリのファイルが消える原因

USBメモリに保存されていた重要なファイルが突然消失することがあります。その主な原因として、以下のような要因が考えられます。

✖誤って削除した(削除してもごみ箱に入らないため復元が難しい)
✖誤操作でフォーマットしてしまった
✖USBメモリの取り外し時にエラーが発生した
ウイルス感染やファイルシステムの破損
✖ハードウェアの物理的な損傷

原因によって復元の難易度が異なるため、迅速な対応が必要とされます。

自力でできる!USBメモリのファイル復元方法

ファイルが削除された場合でも、状況によっては自分で復元できる可能性があります。ここでは、3つの方法を紹介いたします。

以前のバージョン機能でUSBメモリのデータを復元「事前バックアップありのみ」

Windowsの「以前のバージョン」機能を利用することで、復元ポイントやバックアップから過去の状態を復元することが可能です。ただし、これはシステム保護が有効であり、かつバックアップが存在する場合に限ります。

ステップ 1. USBフをコンピュータに接続します。「スタート」メニューを開き、「このPC」と入力してEnterキーを押します。

ステップ 2. USBを右クリックし、表示されるメニューから「プロパティ」を選択します。プロパティウィンドウの「以前のバージョン」タブに移動します。

以前のバージョン

ステップ 3. リストから必要な以前のバージョンを選択し、「復元」をクリックして復元プロセスを開始します。

CMDでUSBメモリのデータを復元「隠しファイルのみ」

削除されたわけではなく、ファイル属性の変更によって非表示になっている場合には、コマンドプロンプト(CMD)で隠しファイルを表示させることが可能です。

ステップ 1. 「スタート」メニューを開き、「CMD」と入力して検索結果から「CMD」を右クリックし、「管理者として実行」を選択して起動します。

ステップ 2. コマンドプロンプトに「dir X: /a:h /b /s」と入力し、Enterキーを押します。(Xは、隠しファイルを表示したい保存先ドライブの文字に置き換えてください。例えば:「dir F: /a:h /b /s」と入力します)

dir F: /a:h /b /s

ステップ 3. 最後に「exit」と入力してEnterキーを押し、コマンドプロンプトを終了します。

プロのデータ復元ソフトでUSBメモリのデータを復元「※制限なし・おすすめ」

USBメモリのデータを削除やフォーマット、予期せぬトラブルから確実に復元するためには、専用のデータ復元ソフトを使用することが最も効果的です。特に推奨されるのは、Partition Assistant for Recoveryです。このソフトは、写真、音声、ビデオ、Officeファイル(Word、Excel、PowerPoint)、PDF、メールなど、1,000種類以上のファイル形式に対応しており、USBメモリだけでなく、内蔵および外付けのHDD、SSD、SDカードなど、さまざまなストレージデバイスからの復元が可能です。

データ損失の原因には、誤って削除したファイルやごみ箱からのデータ削除、フォーマットによる消失、設定ミス、ファイルの上書きなど、さまざまなシナリオが含まれます。操作画面は非常にシンプルで直感的に使用できる設計となっており、初めて復元ソフトを利用する方でも迷うことなく操作できます。また、Windows 11をはじめ、Windows 10、8、7やWindows Server(2025、2022、2019など)にも幅広く対応しているため、安心して導入することができます。

Partition Assistant for Recovery

プロのなWindowsデータ復旧ソフトでさまざまな状況から失われたデータを復元できる

※注意:復元したいデータが上書きされる恐れがあるため、データが失われたドライブに本ソフトウェアをダウンロードしてインストールしないでください!

ステップ1. 場所を選択

Partition Assistant for Recoveryをインストールして起動します。データが失われたドライブ(この例ではHドライブ)を選択し、「スキャン」をクリックします。

場所を選択

ステップ2. ファイルを選択

「クイックスキャン」で削除されたデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。

ファイル名やフォルダー名を簡単に入力して、ファイルやフォルダーを検索できます。ファイル名やフォルダー名を検索したり、ファイルサイズ、変更日、ファイルタイプでフィルター処理することもできます。

ファイルを選択

ステップ3. 保存先を選択

「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。

ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。

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どうしても復元できないときは?

復元ソフトを使用してもファイルが見つからない、またはUSBメモリが正常に認識されない場合、深刻な問題が発生している可能性があります。

✖USBメモリが物理的に破損している(読み取り不能など)
✖チップが損傷している
✖ファイルが完全に上書きされている

このような状況では、データを取り戻したいという強い願望があるかもしれませんが、無理に操作を続けることで事態がさらに悪化する可能性があります。データ復旧の専門業者に相談することをお勧めします。

USBメモリのデータ消失を防ぐ方法

重要なデータを保護するためには、「失ってから対処する」のではなく、「失わないように予防する」ことが最も重要です。ここでは、USBメモリの問題を未然に防ぐために、すぐに実施できる対策を紹介します。

1. 安全な取り外しを徹底する:USBメモリを使用中に突然取り外すと、ファイルシステムが損傷し、保存されていたデータが失われる可能性があります。正しい取り外し手順は、データを保護するための重要なステップです。

2. 定期的にバックアップを取る:USBメモリは非常に便利ですが、耐久性や寿命には制約があります。重要なデータは、クラウドストレージなどに保存しておくことで安心できます。

3. 定期的にウイルススキャン:他人のコンピュータや共有デバイスに接続されたUSBメモリは、ウイルスやマルウェアに感染する危険性があります。感染が発生すると、ファイルが自動的に削除されたり、隠しファイルに変更されることがあります。特に、業務用や共有PCでの使用時には十分な注意が必要です。

4. 高温・湿気・衝撃を避ける:USBメモリは電子機器であるため、熱や水、衝撃に対して脆弱な特性を持っています。直射日光が当たる場所に放置したり、洗濯物と一緒に誤って洗濯機に入れることはできるだけ避けるべきです。

まとめ

USBメモリのデータが突然消失した場合でも、冷静に状況を判断し適切に対処することで、復元の可能性は十分にあります。本記事では、ファイルが消える主な原因、自力で行える3つの復元方法、復元が難しい場合の対処法、さらに日常的に実施できる予防策について幅広く解説しました。

特に、大切なデータを守るためには「早めの対応」と「適切なツール選び」が鍵となります。今後の万が一に備えて、信頼できるデータ復元ソフトを手元に用意しておくと、いざという時も安心です。

カオル
カオル · 編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。