HDDがRAWに!?コマンドプロンプトで安全・簡単に復旧する完全ガイド
この記事では、コマンドプロンプトを使用してRAWドライブを簡単に修正し、データを復旧する方法を詳しく解説します。
「突然HDDにアクセスできなくなった」「フォーマットする必要がありますと表示された」――このようなトラブルに遭遇したことはありませんか?
これは、HDDがRAW状態になっている可能性があります。ファイルシステムが認識されなくなり、データにアクセスできない状態ですが、適切な手順を踏めばコマンドプロンプトを使って安全に復旧できることもあります。
本記事では、原因から復旧方法、復旧できない場合の対応までをわかりやすく解説します。
RAW状態の確認方法
まず、本当にHDDがRAW状態かどうかを確認する方法を紹介します。
Windowsには「ディスクの管理」というツールがあり、HDDやSSDのパーティション情報やファイルシステムの状態を確認することができます。RAW状態かどうかも、ここで簡単に確認可能です。
ステップ 1. デスクトップの「コンピューター」または「PC」を右クリックし、「管理」を選んでから「記憶域」→「ディスクの管理」をクリックします。
ステップ 2. 「ディスクの管理」ウィンドウが表示され、接続されているすべてのドライブが一覧表示されます。表示されているボリューム(ドライブ)の中から、アクセスできなくなっているドライブを探します。
ステップ 3. 通常であれば「NTFS」や「FAT32」などと表示されますが、RAW状態になっている場合は「RAW」と表示されています。
- 補足:
- 「未割り当て」と表示されている場合は、パーティションが完全に失われている可能性があります。これはRAW状態とは少し異なる症状です。
HDDがRAWになる原因とは?
HDDがRAWになるとは、ファイルシステムが認識されなくなり、Windowsがそのドライブを正しく扱えない状態のことです。本来「NTFS」や「FAT32」などのファイルシステムが表示されるべき部分が「RAW」となり、アクセスできなくなります。
この状態になる原因は複数ありますが、特に多いものを下記にて詳しくご紹介します。
◉1. ファイルシステムの破損
最も一般的な原因は、ファイルシステムの破損です。ファイルシステムとは、HDDに保存されたデータを読み書きするためのルールのようなものです。これが破損すると、OSはそのドライブを「未フォーマット」と誤認し、結果としてRAW状態になります。
◉2. 不適切な取り外し
外付けHDDやUSBメモリを、「ハードウェアの安全な取り外し」を行わずに抜くと、「RAW」となる原因にです。
◉3. ウイルス感染・マルウェア
一部のウイルスやマルウェアは、ファイルシステムやパーティションテーブルに損傷を与えることがあります。感染が原因の場合、他のドライブへの拡散も考えられるため、すぐにウイルススキャンを実施することが重要です。
◉4. パーティション情報の破損
パーティションテーブルとは、HDD上のデータ構造の配置を管理する情報です。これが破損すると、ファイル自体はHDD上に存在していても、OSは読み取る方法を失い、結果としてRAWと表示されます。
◉5. ハードウェアの物理障害
HDD内部のセクターやヘッドに物理的な異常があると、ファイルシステムの読み取り自体が困難になり、RAWとして扱われることがあります。
- 補足:RAWになるとどうなる?
- エクスプローラーからアクセス不可
- 「フォーマットする必要があります」と表示される
- 読めなくなった
コマンドプロンプトでの復旧手順
Windowsには「コマンドプロンプト(CMD)」という強力なツールがあり、HDDのエラー修復やファイルシステムのチェックを行うことができます。RAW状態のHDDに対しても、場合によってはこの方法で修復できる可能性があります。ここでは、chkdskコマンドを使った復旧手順を詳しくご説明します。
ステップ 1. まずは「Win + E」キーを押して、ファイルエクスプローラーを開きます。
ステップ 2. 問題のあるHDDがどのドライブ文字(例:E:、F:)に割り当てられているかを確認します。
ステップ 3. Winキー+Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開き、cmdと入力してEnterを押すことでも起動できます。
ステップ 4. 次に、以下の形式でコマンドを入力します。コマンドを実行すると、ファイルシステムの種類、エラーチェックの進行状況、エラーがあれば修復の試行結果が表示されます。
chkdsk X: /f(「X:」の部分は、先ほど確認した対象ドライブの文字に置き換えてください)
復旧できない場合の対処法
基本的な手順を試しても復旧できない場合、ファイルシステムの損傷が深刻である可能性があります。そのような状況では、専用のデータ復旧ソフトの使用を検討するのが現実的な選択肢となります。特に、「フォーマットしますか?」というメッセージが表示された場合や、「RAW」と表示されたまま操作ができない状態では、Windows標準機能だけでの回復は困難です。こうしたケースでは、失われたパーティション情報やファイル構造を深層解析できるツールが必要です。
そんなときは、Partition Assistant for Recoveryのご利用をご検討ください。このソフトは、は、RAW状態になったHDDや外付けドライブから、破損したファイルシステムをスキャンし、可能な限りファイルを復元するために設計された復旧専用ソフトウェアです。
- ✎Partition Assistant for Recoveryをおすすめする理由:
- 写真、音声、ビデオ、PPT/PPTX、Word、Excel、PDF、メール、動画など1000以上のファイルタイプをサポートします。
- 内蔵・外付けHDD/SSD、SDカード、USBドライブなど、様々なストレージデバイスに対応します。
- 誤削除、ごみ箱の削除、フォーマット、上書き、設定ミスなどのデータ損失のシナリオから復元できます。
- 直感的で使いやすいUIを提供しています。
- Windows 7、8、10、11のすべてのバージョンに対応しています。
ステップ1. 場所を選択
Partition Assistant for Recoveryをインストールして起動します。データが失われたドライブ(この例ではHドライブ)を選択し、「スキャン」をクリックします。
ステップ2. ファイルを選択
「クイックスキャン」で削除されたデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。
ステップ3. 保存先を選択
「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。
まとめ
HDDがRAW状態になると驚きますが、原因の多くは論理的なトラブルです。コマンドプロンプトのchkdskコマンドを使えば、安全に・簡単に復旧できる可能性があります。ただし、誤った操作をするとデータ損失のリスクもあるため、まずは状況を確認し、適切なステップで対応することが重要です。復旧できない場合でも、ソフトや専門業者の力を借りることで、データを取り戻せる可能性があります。最後に、今後同じような事態を避けるためにも、定期的なバックアップを心がけましょう。