Windows 11でジャンクファイルを削除してPCを高速化する方法
「最近PCが遅い…」「容量が足りないとエラーが出る」「ジャンクファイルって何?削除しても大丈夫?」そんな疑問に答えながら、この記事ではジャンクファイル(不要ファイル)の削除方法、クリーナーツール、おすすめの消し方を完全解説します。Windows 10・11対応、初心者から中級者まで使える方法をステップバイステップで紹介します。
パソコンを長期間使用していると、動作が重くなったり、ストレージの空き容量が少なくなったりすることがあります。その一因となるのが「ジャンクファイル(不要ファイル)」です。この記事では、ジャンクファイルの正体や放置することで起こり得る問題、そして無料で利用できるクリーナーツールや、Windows 11/10上で手動削除する具体的な方法まで、初心者にも分かりやすく詳しく説明します。
ジャンクファイルとは?
ジャンクファイルとは、一時的に使われたあと放置されている不要なファイルのことです。たとえば、以下のようなものがあります:
- アプリの一時ファイル
- Windowsアップデートの残骸
- キャッシュファイル
- エラーレポートやログファイル
- インストーラーの一時解凍データ
これらのファイルは本来、一定のタイミングで自動的に削除されるべきものですが、削除されずに蓄積されていくケースが多く、ストレージを圧迫する原因になります。
🔍ジャンクファイルを放置すると起こる問題とは?
ジャンクファイルを長期間放置すると、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。
- ストレージの圧迫:不要な大容量ファイルが増えることで、Cドライブなどのシステム領域の空きが減り、ソフトウェアのインストールやアップデートに影響が出ることがあります。
- パフォーマンスの低下:キャッシュやログファイルが大きくなることで、PCの起動やアプリの動作が遅くなる原因になります。
- エラーの発生率が上がる:古い一時ファイルが新しいソフトウェアと干渉し、不安定な動作やクラッシュを引き起こすことがあります。
- セキュリティリスクの増加:ブラウザのキャッシュや履歴には個人情報が含まれることがあり、これを放置すると情報漏洩のリスクが高まります。
おすすめ無料のジャンクファイルクリーナー
Windows 11では標準の機能でもある程度のクリーンアップが可能ですが、より効率的に掃除したい場合は専用の無料クリーナーツールの活用がおすすめです。以下に代表的な無料ツールを紹介します。
Partition Assistant for Cleanupは、クリーンアップ専用の小型ユーティリティで、ワンクリックでジャンクファイルの削除が可能です。不要なシステムキャッシュ、ブラウザの一時ファイル、ログ、メモリダンプなどをスキャンし、安全に削除できます。インターフェースはとてもシンプルで、初心者でも直感的に使えます。
Partition Assistant for Cleanupは、「ジャンクファイル削除」に特化した設計により、非常に軽量かつ高速に動作します。インストールしてすぐに使用でき、バックグラウンドで重くなることもありません。また、クリーナーとしての基本機能だけでなく、以下のような便利な追加機能も搭載されています:
- 重複ファイルの検出と削除:同じファイルを無駄に保存している場合に、整理・削除が可能。
- 大容量ファイルのスキャン:ディスク容量を圧迫している動画・ISOなどの大きなファイルをすばやくリストアップ。
- ディスク使用状況の視覚化:フォルダやファイルの容量をグラフで確認でき、無駄を把握しやすい。
ステップ 1. Partition Assistant for Cleanupをインストールして起動します。「ジャンクファイルの削除」タブをクリックします。「スキャン開始」ボタンをクリックして、ジャンクファイルのスキャンを開始します。
ステップ 2. スキャン処理が完了すると、すべてのシステムジャンクファイル(ごみ箱ファイル、一時ファイル、ログファイル、無効なショートカットなど)とレジストリジャンクファイル(DLLレジストリ、システムレジストリ、プログラムレジストリなど)が表示されます。不要なファイルを選択したら、「今すぐ削除」ボタンをクリックしてクリーンアップを開始します。
ステップ 3. クリーンアップには時間がかかる場合があります。選択したファイルがクリーンアップされます。プロセスが完了すると、クリーンアップ完了ウィンドウが表示され、クリーンアップ済みのファイルとまだクリーンアップされていないファイルの数が表示されます。
Windows 11でジャンクファイルを手動で削除する方法
無料ツールを使わずに、自分の手でジャンクファイルを削除する方法も複数用意されています。以下の手順で、安全にPCをクリーンアップすることが可能です。
❌削除してはいけないファイル
● C:\Windows\System32
● ドライバフォルダ
● アプリケーション本体のファイル
不明なファイルは削除せず、「ジャンクファイル専用ツール」に任せるのが安全です。
1. ディスククリーンアップを使って不要ファイルを一掃する
Windows 11には、標準で「ディスククリーンアップ」機能が搭載されています。
ステップ 1. スタートメニューで「ディスククリーンアップ」と検索して起動します。
ステップ 2. クリーンアップしたいドライブ(通常はC:)を選択します。
ステップ 3. 不要なファイル(例:一時ファイル、縮小表示、ダウンロードファイルなど)にチェックを入れて「OK」をクリックします。さらに「システムファイルのクリーンアップ」ボタンを押せば、Windows Updateで残された不要なインストールファイルなども削除対象に加わります。
これで、Windows Updateの残骸など、GB単位の不要ファイルを一掃できます。
2. ストレージセンサーを有効にする
ストレージセンサーは、PCが一定の条件で不要ファイルを自動削除してくれる便利な機能です。
ステップ 1. 「スタート」アイコン→「設定」をクリックします。
ステップ 2. 「システム」→「記憶域」をクリックします。
ステップ 3. 「ストレージセンサー」のスイッチをオンにします。
ステップ 4. 詳細設定で「毎週削除」「30日以上の一時ファイルを削除」などを指定可能です。
一度設定しておけば、あとは放っておいてもOKです。
3. コマンドプロンプトでジャンクファイルを削除する
コマンドライン操作に慣れている場合は、コマンドプロンプトを使用してジャンクファイルを削除することもできます。
ステップ 1. Windowsの検索バーに「cmd」と入力し、表示された結果の中でコマンドプロンプトを右クリックして「管理者として実行」を選択します。
ステップ 2. 「cleanmgr /sagerun:1」と入力してEnterキーを押して、あらかじめ設定したクリーンアップ項目に基づいて一括削除が可能です。
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「cleanmgr /sagerun:1」コマンドは、ディスククリーンアップツールを自動的に実行するためのコマンドです。事前に設定されたクリーンアップ項目(例えば、一時ファイル、ごみ箱など)に基づいて、ディスクをクリーンアップします。このコマンドを実行すると、ダイアログボックスが表示されずに、バックグラウンドでクリーンアップが実行されます。
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cleanmgr は、Windowsに組み込まれているディスククリーンアップツールを起動するためのコマンドです。
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/sageset:1 は、クリーンアップする項目を事前に設定するためのコマンドです。このコマンドを実行すると、クリーンアップの対象となる項目を選択するダイアログボックスが表示されます。
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cleanmgr コマンドは、管理者権限で実行する必要があります。
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クリーンアップ中は、他のアプリケーションの実行を避けることが推奨されます。
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/sageset で設定した内容はレジストリに保存されるため、次回以降も同じ設定で自動的にクリーンアップを実行できます。
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参考出典:Microsoft Ignite
4. 不要アプリをアンインストールする
意外と見落としがちなのが、使っていないアプリが占有しているストレージです。これもジャンクファイルと捉えることができます。
ステップ 1. 「Win+R」を押して実行プログラムを開き、そこに「control」と入力し、「Enter」を押します。
ステップ 2. コントロールパネルで「プログラムのアンインストールまたは変更」をクリックします。
ステップ 3. 不要なアプリを右クリックし、「アンインストール」をクリックします。
ゲームや古いユーティリティソフトなど、GB単位で容量を使っているものを見つけられるはずです。
6. 「tempフォルダ」を手動でクリーンアップする
Windowsの「temp」フォルダには、一時的に使われたファイルが大量に残されています。
ステップ 1. 「Windowsキー + R」を押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開き、「%temp%」と入力してEnterキーを押します。
ステップ 2. 表示されたファイルをすべて選択して(Ctrl + A)削除(Shift + Deleteで完全削除)します。
これにより、数百MB〜数GBの容量を回復できることもあります。
7. ブラウザのキャッシュ・履歴を削除する
ChromeやEdgeなどのブラウザは、Web閲覧時に多くの一時データ(キャッシュやCookie)を保存します。これらを定期的に削除することも重要です。各ブラウザの「履歴」→「閲覧データを消去」から、キャッシュ・Cookie・履歴を選択して削除可能です。
ここでChromeブラウザのキャッシュ・履歴を削除する手順を紹介します。
ステップ 1. Chromeブラウザを開き、画面右上の「︙」(設定など)をクリックします。 「設定」を選択します。
ステップ 2. 左側のメニューから「プライバシーとセキュリティ」を選択します。 「閲覧履歴データの削除」をクリックします。
ステップ 3. 「基本」または「詳細設定」タブで、削除したい期間(1時間以内、24時間、7日間、4週間、全期間)を選択します。
ステップ 4. 削除したいデータの種類(閲覧履歴、Cookieと他のサイトデータ、キャッシュされた画像とファイルなど)にチェックを入れます。
ステップ 5. 「データを削除」をクリックします。
まとめ
PCの動作が遅くなる主な理由は、「ジャンクファイル(不要ファイル)」の蓄積です。 これには、Windowsの一時ファイル、インターネットブラウザのキャッシュ、古いログファイル、失敗したアップデートの残り物などが含まれ、ディスク容量を圧迫し、パフォーマンスを低下させます。 定期的に掃除をすることで、ストレージの空き容量を増やし、システムの負担を軽減できます。
具体的な対策として、まずはWindows標準の「ディスククリーンアップ」ツールを使うことをおすすめします。 これにより、一時ファイルやダウンロードフォルダー内の不要なファイル、システムログなどを一括で削除できます。 次に、無料のクリーナーツール、特にPartition Assistant for Cleanupを使うと、ジャンクファイルを自動で検出・選択・削除できます。 さらに、ブラウザのキャッシュや古い更新ファイル、不要なアプリケーションも随時整理することで、ストレージ使用率を下げ、PCの起動時間やアプリの動作速度を改善できます。 定期的に行うことが、快適なPC環境を維持するのに効果的です。
よくある質問
1. Windows 11でジャンクファイルを削除する方法は?
Windows 11では、「設定」→「システム」→「記憶域」→「一時ファイル」からジャンクファイルを手動で削除できます。また、「ストレージセンサー」を有効にしておけば、一定期間ごとに不要なファイルを自動的にクリーンアップしてくれます。ディスククリーンアップツール(cleanmgr)も従来通り利用可能です。
2. ジャンクファイルを削除するとPCは速くなりますか?
はい、不要なジャンクファイルを削除することで、ストレージの空きが増え、システムの反応が良くなることがあります。 特に、容量が少ないSSDを使っている場合や、長い間メンテナンスをしていないPCでは、効果がはっきりと見えることもあります。 ただし、すでに最適化されている環境では、その効果があまりないこともあります。
3. ジャンクファイルは削除しても大丈夫ですか?
ほとんどの場合、ジャンクファイルはシステムやアプリの一時的なファイルであり、削除してもPCの動作に悪影響を与えることはありません。ただし、アプリが使用中の一時ファイルを削除すると予期しない動作を引き起こすことがあるため、信頼できるクリーナーツールを使うか、Windowsの「一時ファイル」セクションから慎重に選んで削除するのが安全です。
4. ジャンクファイルを削除するのにおすすめの無料ツールはありますか?
おすすめの無料ジャンクファイルクリーナーとしては、以下のようなツールがあります:
- Partition Assistant Cleanup:不要ファイルや大容量ファイル、重複ファイルの整理が可能。軽量かつ高速。
- CCleaner Free:定番のクリーナーツールで、インターフェースも分かりやすい。
- BleachBit:オープンソースで安全性が高く、細かい削除対象を選べるのが特徴です。
- Wise Disk Cleaner:自動クリーンアップ機能が便利。
- Glary Utilities:多機能なツールで、ディスク最適化やレジストリ修正も可能。
これらを活用することで、安全に不要なジャンクファイルを整理し、PCのパフォーマンスを維持することができます。