パソコンを使い続けていると、知らないうちに大容量のファイルが溜まり、ストレージを圧迫してしまいます。特に、動画やバックアップデータ、古いインストーラーなどは気づかないうちに数GB単位のスペースを奪っていることも。「Cドライブが赤くなってきた…」「SSDの空きがほとんどない…」と悩んでいる方に向けて、この記事では大きいファイルを効率よく探して一括削除する方法を解説します。
パソコンを長時間使っていると、写真や動画、ゲームデータ、インストールファイルなどの大きなデータがどんどん溜まっていきます。 こうした大きなファイルはストレージの空き容量を圧迫し、結果的にPCの動作が遅くなったり、新しいアプリやOSのアップデートをインストールできなくなる原因になります。 さらに、SSDを使っている場合は容量不足が原因で寿命が短くなることもあり、HDDでも断片化が進んで読み書き速度が落ちる可能性があります。 そのため、定期的に大きなファイルを整理したり削除したりすることは、快適なPC環境を維持するために非常に重要です。
①HDD・SSDの容量を圧迫する原因
大きいファイルを放置すると、CドライブやSSDの容量が逼迫し、次のような問題が起こります:
特にSSDは容量が小さいモデルが多いので、動画やゲームデータを保存するとすぐに限界に達してしまいます。
②PCのパフォーマンス低下との関係
空き容量が不足すると、Windowsは仮想メモリ(スワップファイル)を確保するのが難しくなり、その結果、動作が遅くなる原因となります。 HDDの場合、断片化が進みやすく、読み書きの速度がさらに遅くなることもあります。
つまり、大きいファイルを整理することは、PCを快適に使い続けるためのメンテナンスなのです。
一つ一つのフォルダーを手作業で確認するのは時間がかかります。そのため、大容量ファイルを効率的に見つけ出し、まとめて削除できる専用の無料ソフトを使うのがおすすめです。例えば「Partition Assistant for Cleanup」は、ディスク全体をスキャンしてサイズの大きいファイルを一覧表示してくれます。視覚的に分かりやすいグラフやツリー表示で容量を把握できるため、どのフォルダーやファイルが不要か一目で確認でき、削除作業がスムーズに行えます。
ステップ 1. Partition Assistant for Cleanupをインストールして起動します。「ジャンクファイルの削除」タブをクリックします。「スキャン開始」ボタンをクリックして、ジャンクファイルのスキャンを開始します。
ステップ 2. スキャン処理が完了すると、すべてのシステムジャンクファイル(ごみ箱ファイル、一時ファイル、ログファイル、無効なショートカットなど)とレジストリジャンクファイル(DLLレジストリ、システムレジストリ、プログラムレジストリなど)が表示されます。不要なファイルを選択したら、「今すぐ削除」ボタンをクリックしてクリーンアップを開始します。
ステップ 3. クリーンアップには時間がかかる場合があります。選択したファイルがクリーンアップされます。プロセスが完了すると、クリーンアップ完了ウィンドウが表示され、クリーンアップ済みのファイルとまだクリーンアップされていないファイルの数が表示されます。
大きいファイルの整理は、必ずしも特別なソフトが必要というわけではありません。Windows 10や11には、標準でストレージ管理の機能が搭載されており、簡単に大容量ファイルを見つけられます。
システムフォルダは削除しない:「Windows」「Program Files」「System32」などは絶対に触らないこと。誤って削除すると、OSが起動しなくなる危険があります。
拡張子に注意する:「.exe」「.dll」などはアプリやシステムに必要なファイル。サイズが大きくても不用意に削除しないこと。
削除対象は「自分で作ったor保存したファイル」が基本:動画、写真、ダウンロードしたインストーラーなど、用途が明確なものを優先的に整理しましょう。
Windowsのエクスプローラーには、ファイルサイズを基準に検索する機能があります。 検索ボックスに「size:>1GB」と入力することで、1GB以上のファイルを簡単に見つけることができます。 さらに、フィルターを使って拡張子を指定すれば、動画やISOファイルなど特定の種類を効率よく探すこともできます。
ステップ 1. タスクバーのフォルダアイコンをクリックして「エクスプローラー」を開きます。
ステップ 2. 容量が気になるドライブ(例:Cドライブ)を選択します。
ステップ 3. 右上の検索ボックスに「size:>1GB」と入力すると、1GB以上の大きいファイルが一覧表示されます。必要に応じて「size:>500MB」など条件を変えて検索可能です。さらに、結果をサイズ順に並べ替えれば、一番容量を食っているファイルがすぐにわかります。
Windowsに標準搭載されている「ディスククリーンアップ」も大容量ファイルの整理に役立ちます。特に「システムファイルのクリーンアップ」を実行すると、Windows Updateの古いバックアップやエラーレポートなど数GB単位で不要ファイルを削除できます。
ステップ 1. スタートメニューで「ディスククリーンアップ」と検索して起動します。
ステップ 2. 対象のドライブ(通常はC:)を選択し、「OK」をクリックします。
ステップ 3. 「一時ファイル」「縮小表示(サムネイル)」「ごみ箱」などにチェックを入れて、「OK」をクリックしてクリーンアップが開始されます。
ステップ 4. 「システムファイルのクリーンアップ」をクリックし、「Windows Updateのクリーンアップ」や「一時ファイル」などにチェックを入れて削除します。特に「Windows Updateのクリーンアップ」は効果が大きく、10GB以上の空き容量が回復することもあります。
Windows 10/11では「ストレージセンサー」という機能をオンにすることで、不要な一時ファイルやごみ箱のデータを自動的に削除できます。これによって、知らないうちに増えていく大きなファイルを定期的に整理でき、手間をかけずにストレージを最適化することが可能です。
ステップ 1. 「スタート」アイコン→「設定」をクリックします。
ステップ 2. 「システム」→「記憶域」をクリックします。
ステップ 3. 「ストレージセンサー」のスイッチをオンにします。
ステップ 4. 詳細設定で「毎週削除」「30日以上の一時ファイルを削除」などを指定可能です。
こうした標準機能を活用すれば、追加ソフトなしで基本的な大容量ファイル整理が可能になります。
パソコンの動作が遅いと感じたら、まずは大容量ファイルの削除・整理を実践してみましょう。Windows標準機能だけでも十分効果がありますが、より効率的に進めたいならPartition Assistant for Cleanupといったツールを活用すると便利です。
削除の際は「誤って必要なファイルを消さない」「バックアップを取ってから進める」などの基本ルールを守ることも大切です。空き容量を確保すれば、PCは再び快適に動作し、仕事や趣味の効率もアップするはずです。
1. 大きいファイルは削除しても大丈夫?
パソコンに保存されている大きいファイルの中には、動画やバックアップデータ、不要になったインストーラーなどが含まれます。これらは削除しても動作に影響はありませんが、システムファイルやアプリの動作に必要なファイルを誤って消すと不具合が起こる可能性があります。削除する前にファイルの内容を確認することが大切です。
2. 大容量ファイルを効率的に削除する方法は?
大きなファイルを一つひとつ探すのは大変ですが、Windowsのエクスプローラーや「ストレージセンサー」、専用のクリーンアップソフトを使えば効率的に見つけて削除できます。無料のクリーナーソフトを利用すれば、サイズ順で整理して一括削除することも可能です。
3. どの大容量ファイルを削除すべき?
基本的に削除しても安全なものは、ダウンロードフォルダに残ったインストーラーや、不要な動画・音声ファイル、古いバックアップデータなどです。一方で、WindowsフォルダやProgram Files内のファイルはシステムに関わるため削除しない方が安心です。