ゴミ箱を経由せずに削除したファイルでも復元可能!原因や対処法、初心者でも使える復元ソフトを詳しく解説します。削除直後の対応がカギです。
「うっかり大事なファイルを削除してしまった…しかもゴミ箱にも見当たらない!」そんな経験はありませんか?
Windowsパソコンでは、通常ファイルを削除するとゴミ箱に移動しますが、ある操作や設定次第ではゴミ箱を経由せずに“完全削除”されることがあります。
本記事では、ゴミ箱を経由せずに削除されたファイルの復元方法を、初心者にも分かりやすく解説します。さらに、誤削除を防ぐためのWindows設定の見直し方や、復元成功率を高めるためのポイント、そして信頼できるデータ復元ソフトの紹介も行います。
ファイルの削除方法やパソコンの設定によって、ファイルの保存場所が異なります。
◉ケース1. ゴミ箱に移動した(通常の削除)
ファイルを削除すると、まずゴミ箱に移動します。ゴミ箱にある間は、簡単に復元できます。ゴミ箱にファイルが残っていれば、そこからファイルを選択して、「元に戻す」をクリックして簡単に戻せます。
◉ケース2. 完全削除された(ゴミ箱を経由せずに削除)
ゴミ箱を通さずに削除した場合、削除したファイルはゴミ箱にありません。これは、「Shift」+「Delete」のショートカットキーを使ったか、ゴミ箱のプロパティで「ゴミ箱にファイルを移動しないで、削除と同時にファイルを消去する」を設定しましたのは原因です。或いは、超大容量ファイルを削除した際に、ゴミ箱を経由しません。システムのクラッシュなどの不具合でファイルが消えてしまうケースもあります。
この場合、ファイルはハードドライブ上に残っていますが、「削除済み」として扱われます。この状態では、特別なツールを使えば復元可能です。
◉ケース3. データ領域が上書きされた
削除されたファイルのデータは最初は消えていませんが、上書きされると復元が難しくなります。しかし、完全に復元できないわけではありません。次のセクションでは、ケース2とケース3で復元する方法を紹介します。
ゴミ箱を経由せずに削除されたファイルは、見た目には完全に消えたように見えますが、実際にはデータ自体がドライブ上に残っている場合があります。この状態であれば、専用の復元ソフトを使うことで、高い確率でファイルを元に戻すことが可能です。そこでおすすめなのが、Partition Assistant for Recoveryです。
ステップ1. 場所を選択
Partition Assistant for Recoveryをインストールして起動します。データが失われたドライブ(Cドライブ)を選択し、「スキャン」をクリックします。
ステップ2. ファイルを選択
「クイックスキャン」で削除されたデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。
ステップ3. 保存先を選択
「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。
パソコンでいくつか誤って削除するリスクを防げる設定があります。これらの設定をチェックしましょう。
※ゴミ箱には「○日以上経過したファイルを削除する」というオプションがあります。削除の確認メッセージを表示するかどうか、ゴミ箱のサイズも設定できます。この設定を確認して、ファイルが見つからない問題が再発しないようにしましょう。
ステップ 1. ゴミ箱のアイコンを右クリックし、「プロパティ」を選びます。
ステップ 2. 「ごみ箱にファイルを移動しないで、削除と同時にファイルを消去する」のチェックを外します。
ステップ 3. 「削除の確認メッセージを表示する」のチェックを外すと、確認なしで削除されるので、こちらはチェックを入れておきましょう。
ステップ 4. 「カスタムサイズ」で、最大サイズの数値を変更できます。ゴミ箱のサイズを拡大しましょう。
※ストレージセンサーは、一時ファイルやゴミ箱内のファイルを定期的に自動で削除し、空き容量を増やす機能です。この設定を確認して、同じ問題が再発しないようにしましょう。
ステップ 1. 「設定」→「システム」→「ストレージ(または記憶域)」を選びます。
ステップ 2. 画像に示された場所でストレージセンサーを「オフ」に切り替えます。
ステップ 3. ストレージセンサーを「オン」にしたい場合は、ゴミ箱の初期設定の保存期間の「30日」をもっと長く延ばしましょう。
Q1:ゴミ箱を経由せずに削除したファイルは完全に消えますか?
A1:いいえ、ゴミ箱を使わずに削除したファイルはすぐには完全には消えません。削除されたファイルはディスク上で「削除済み」として扱われ、上書きされるまで残っています。そのため、適切な復元ツールを使えば復元できる可能性があります。
Q2:ファイルを削除した後、どれくらいの時間を経つと復元できなくなりますか?
A2:ファイル削除後は、できるだけ早く復元を行うことが大切です。時間が経つと、削除されたデータが新しいデータで上書きされ、復元が難しくなります。削除後は速やかに復元作業を行うことをおすすめします。
Q3:復元ツールを使うときに注意すべきことはありますか?
A3:復元ツールを使う際は、削除したファイルを保存する場所を元のドライブとは別の場所に設定することが大切です。これにより、データが上書きされるのを防げます。
Q4:ファイルを誤って削除するリスクをどう減らせますか?
A4:ファイルを誤って削除しないためには、定期的にバックアップを行うことが重要です。クラウドや外部ハードディスクにデータを保存することで、大切な情報を守れます。また、ファイルを削除する際に確認メッセージを表示する設定を使うことも、誤操作を防ぐ手段の一つです。
ゴミ箱を経由せずにファイルを削除してしまったときは、誰でも焦ってしまうものです。しかし、完全に消えたように見えても、実はデータ自体はまだ残っていることが多く、復元のチャンスは十分あります。特に、削除後すぐに対応することが復元成功のカギになります。重要なデータを失ってしまった場合は、まずは慌てず、本記事で紹介したツールでスキャンを試してみましょう。データを取り戻したら、Windowsの設定でリスクを最小限にしましょう。