自力でハードディスク・外付けHDDを復旧する方法
「ハードディスクが突然認識されない…」「外付けHDDの中身が見られない…」そんな状況でも諦めないでください。この記事では、自力でHDD・外付けHDDを復旧する手順とおすすめツールを詳しく説明します。
▲データがゴミ箱から消えても、完全に削除されたわけではありません。
コンピューターでデータを削除すると、そのデータは見えなくなり、容量が解放されますが、実際にはハードディスク上にそのコピーが残ります。このコピーは、新しいデータが同じ場所に上書きされるまで存在します。
一方で、損傷したハードディスクからデータを復元するのは困難です。Windowsでは、ハードディスクにアクセスできない場合、データ復元ソフトウェアを実行することができないためです。したがって、削除や紛失したファイルを復元したい場合は、ハードディスクに新たな書き込みを行う前に、できるだけ早くデータ復旧を試みることが重要です。
自力でHDD・外付けHDDを復旧する方法
ハードディスク(HDD)や外付けHDDが突然認識されなくなったり、「フォーマットしてください」と表示されたりすることは、誰にでも起こり得るトラブルです。しかし、状況に応じた適切な対処法をとれば、自力でデータを復旧できるケースも多くあります。ここでは、HDDトラブルに直面した際に試すべき基本的な復旧手順と、注意すべきポイントについて詳しく説明します。
方法①:他のポート・ケーブル・PCで試す
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ケーブル断線や接触不良が原因であれば、ケーブル・USBポートの変更で簡単に解決します。
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外付けケースの不具合もあるので、HDDを別のケースやSATA-USB変換ケーブルに挿して試しましょう。
最初に試すべきは、物理的な接続トラブルの確認です。HDDや外付けHDDがパソコンに認識されない場合、USBケーブルの断線や、USBポートの不具合が原因である可能性があります。
まずは別のUSBポートに接続してみましょう。それでも認識されない場合は、別のUSBケーブルを使ってみてください。また、可能であれば別のPCに接続して認識されるかを確認すると、問題の切り分けがしやすくなります。
さらに、外付けHDDのケース自体が壊れている場合もあります。その際は、HDDを取り出して、SATA-USB変換ケーブルや他の外付けケースを使って接続してみましょう。
方法②:「ディスクの管理」で状態を確認
HDDが認識されない場合でも、「ディスクの管理」ツールでは何らかの情報が表示されていることがあります。
「Windowsキー + X」→「ディスクの管理」を開き、該当するHDDの状態を確認します。表示される状態には、以下のような意味があります。
- 未割り当て:パーティション情報が壊れており、ファイルシステムが認識されていない状態。データ復旧の可能性があります。
- RAW:ファイルシステムが破損している状態。データに直接アクセスすることはできませんが、復旧ソフトで対応可能です。
- オンラインだがドライブレターなし:ドライブレター(例:E:)が割り当てられていないため、エクスプローラーには表示されません。ドライブ文字を手動で割り当てることで、アクセス可能になる場合があります。
方法③:chkdskコマンドでエラー修復
ドライブにアクセスできない原因がファイルシステムのエラーである場合、Windows標準の「chkdsk」コマンドを使って修復を試みることができます。
1. まず、「スタートメニュー」に「cmd」と入力し、表示された「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」します。
2. 次に、以下のようなコマンド「chkdsk E: /f /r」を入力します(※E:の部分は対象のドライブ文字に置き換えてください)。
このコマンドは、ファイルシステムと不良セクタのチェックおよび修復を行います。エラーが軽度であれば、これによりアクセスできるようになることがあります。ただし、chkdskは軽度のトラブルに対して有効であり、重度なファイルシステムの破損がある場合には失敗することもあります。
方法④:ファイルシステムの修復(RAW→NTFS)
HDDの状態が「RAW」と表示されている場合は、ファイルシステムが破損していて読み取り不能な状態です。このような状況では、すぐにフォーマットしてはいけません。フォーマットしてしまうと、データが完全に消去されてしまうためです。
まずは、データ復元ソフトを使用してRAW状態のディスクからファイルを救出しましょう。データのバックアップが完了した後に、ディスクをフォーマットし、NTFSなどの通常のファイルシステムに再構築することで、再利用が可能になります。
このような2段階の対応(データ救出→フォーマット)が、RAWエラーに対する基本的な流れです。
方法⑤:データ復旧ソフトを使用する
市販・無料のデータ復元ソフトを使えば、自力でも失われたデータを復旧できる可能性があります。ただし、ソフトを選ぶ際は、信頼性・使いやすさ・価格・互換性などをしっかり確認することが重要です。
その中でもおすすめなのが、AOMEI Partition Assistant for Recoveryです。このソフトは、初心者でも直感的に操作できるシンプルなUIを備えており、3ステップで失われたデータをスキャン・プレビュー・復元できます。また、RAWドライブや未割り当て状態のドライブにも対応しているため、さまざまなトラブルに柔軟に対処できます。
AOMEI Partition Assistant for Recoveryは、多機能かつ信頼性の高いデータ復元ソフトウェアで、以下の利点があります。
- 多様なストレージデバイスに対応:HDD、USB、SDカードなどから削除または紛失したファイルを回復可能。
- 幅広いファイル形式をサポート:Word、Excel、PPT、写真、動画、音声、メール、圧縮ファイルなど、1000種類以上のファイル形式を復元。
- 元の形式を保持:復元したファイルは元の形式を保持。
- スキャンオプションの充実:クイックスキャンとディープスキャンで効率的にファイルを検索・復元。
- 幅広いファイルシステムに対応:NTFS、exFAT、FAT32、ReFSなどをサポート。
- 幅広いOSに対応:Windows ServerおよびWindows 7、8、10、11の32ビットおよび64ビットに対応。
それでは、AOMEI Partition Assistant for Recoveryを使用して自力でHDDのデータをステップバイステップで復元する方法を紹介します。たった3ステップで失われたデータを復元できます。
ステップ1. 場所を選択
AOMEI Partition Assistant for Recoveryをインストールして起動します。データが失われたパーティションやディスクを選択し、「スキャン」をクリックします。
ステップ2. ファイルを選択
「クイックスキャン」で削除されたデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。ファイル名やフォルダー名を簡単に入力して、ファイルやフォルダーを検索できます。ファイル名やフォルダー名を検索したり、ファイルサイズ、変更日、ファイルタイプでフィルター処理することもできます。
ステップ3. 保存先を選択
「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。(ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。)
自力復旧の注意点とやってはいけないこと
自分でHDDの復旧を試みる場合、いくつか注意点があります。誤った操作をすると、状況が悪化し、復旧の難易度が上がることもあります。以下の点には特に注意してください。
- フォーマットを急がない:エラーメッセージが出ても、まずはデータ復旧を優先してください。フォーマットするとデータが完全に消去されてしまいます。
- 書き込み操作は避ける:復旧対象のHDDに新しいデータを書き込むと、既存のデータが上書きされて復元が困難になります。できるだけ読み取り専用で扱いましょう。
- 復旧ソフトは信頼できるものを選ぶ:あまり知られていないフリーソフトや、不正なソフトを使うとウイルス感染のリスクがあります。信頼性の高いソフトを選びましょう。
- 物理障害が疑われる場合は無理をしない:HDDから異音(カチカチ音、ガリガリ音など)がする場合は、物理的に故障している可能性が高いです。この場合は、自力での復旧は避け、専門業者に依頼するのが安全です。
まとめ
ハードディスク(HDD)や外付けHDDが突然認識されなくなった場合でも、状況に応じた適切な対処法をとれば、自力でデータを復旧できるケースがあります。まずは、他のUSBポートやケーブル、別のPCで接続を試み、物理的な接続トラブルを確認します。次に、「ディスクの管理」ツールでHDDの状態を確認し、未割り当てやRAW状態であれば、データ復旧の可能性があります。また、Windowsの「chkdsk」コマンドを使用してファイルシステムのエラー修復を試みることも有効です。
これらの方法で復旧できない場合は、信頼性の高いデータ復旧ソフトを使用することが推奨されます。例えば、AOMEI Partition Assistant for Recoveryは、初心者でも直感的に操作できるシンプルなUIを備えており、3ステップで失われたデータをスキャン・プレビュー・復元できます。また、RAWドライブや未割り当て状態のドライブにも対応しているため、さまざまなトラブルに柔軟に対処できます。復旧作業を行う際は、データが上書きされるのを防ぐため、復元されたファイルを元の保存場所とは異なるディスクに保存することが重要です。