【2025年版】Excelを削除/未保存/上書き保存した時の復元方法

「Excelを消してしまった…」そんな時でも大丈夫!保存前・未保存・削除済みのファイルを復元する全手順をまとめました。

カオル

更新者: カオル / 2025年05月16日

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Excel(エクセル)を使っていると、「データを間違って消してしまった」「保存を忘れた」「データを上書きしてしまった」といったトラブルがよくあります。

こうした問題が起きたとき、データを上書きする前の状態に戻したいと思う人が多いですが、その方法がわからないこともあります。そこで、Excelファイルを復元する方法を紹介します。

Excel

ケース1|保存前に閉じたExcelファイルを復元する方法

エクセルでドキュメントを削除すると、元に戻す機能は使えません。ドキュメントを復元する簡単な方法は、変更を保存せずにブックを閉じてから再度開くことです。そうすると、削除したワークシートが復元されます。

また、Excelのファイルを上書きした後にファイルを開いたままの場合、Ctrl+Zキーを押すことで一つ前の操作に戻れます。さらに、Ctrlキーを押しながらZキーを何回か押すことで、過去の作業履歴をさかのぼることができます。

ケース2|未保存のExcelファイルを復元する方法

Excelには「自動復元」という機能があります。これにより、障害やエラーが起きたときに編集中のファイルが自動で保存されます。

ステップ 1. 新しいブックを開いたら、ツールバーに移動します。ウィンドウの左上にある「ファイル」タブをクリックして、オプションを表示します。

ステップ 2. 左側のメニューから「開く」を選びます。「最近使ったアイテム」をクリックすると、最近開いたドキュメントのリストが見えます。

ステップ 3. 「最近使ったアイテム」のページの下にある「保存されていないブックの復元」というボタンをクリックして「自動復元」機能にアクセスします。

最近使ったアイテム

ステップ 4. 保存されていないファイルのリストが表示されるダイアログボックスが開くので、そこから必要なファイルを探します。未保存のファイルを選んで、右下の「開く」ボタンを押します。「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選んで、ファイルを保存します。

ケース3|削除・上書き保存してしまったExcelファイルを復元する方法

この部分では、削除した、或いは上書き保存したエクセルファイルを復元する6つの方法を紹介します。

方法1.Excelのバージョンの管理機能で削除したファイルを復元する

「バージョンの管理」を使った復元方法は、エクセル2010以降でのみ利用可能です。事前に自動保存の設定をオンにしておく必要があります。

Excelでは、誤って編集して上書き保存した場合や、編集後に保存せずにファイルを閉じた場合に、以前のバージョンにデータを戻したり、保存しなかったファイルを復元することができる「バージョンの管理」という機能があります。

ステップ 1. 「ファイル」タブのメニューから「情報」を選び、「バージョン履歴」をクリックします。

ステップ 2. 表示されたバージョン履歴の中から戻したいバージョンの「バージョンを開く」を選びます。

ステップ 3. そのバージョンのデータをエクセルで開いて内容を確認し、問題がなければ「復元」をクリックします。これで元のファイルが上書き保存されます。

自動保存の設定

ステップ 1. メニューから「オプション」を選択します。そうするとExcelのオプションウィンドウが表示されます。

ステップ 2. 左側のメニューで「保存」を選びます。「次の間隔で自動復元用データを保存する」と、「保存しないで終了する場合、最後に自動復元されたバージョンを残す」の2つのチェックに入れます。

次の間隔で自動復元用データを保存する

方法2.ごみ箱から削除されたExcelファイルを復元する

ごみ箱は、Windowsのシステムが削除したファイルを一時的に保管するためのフォルダです。ファイルを見つけて、右クリックして「元に戻す」を選ぶことで、ごみ箱からファイルを復元することができます。

元に戻す

しかし、一部の方はパソコンの空き容量を確保するために、定期的にゴミ箱を空にする習慣があります。既にゴミ箱を空にした場合は、削除したファイルがゴミ箱にないため、次の方法に進んでください。

ゴミ箱を空にする

方法3.クラウドから削除されたExcelファイルを復元する

コンピューターのデータをGoogleドライブやOneDriveなどのクラウドに定期的にバックアップしていると、削除したExcelファイルをクラウドから取り戻せるかもしれません。

ここでOneDriveを例にします。

ステップ 1. OneDriveの公式ウェブサイトでMSアカウントにログインします。

ステップ 2. 「ナビゲーション」ウィンドウで、「ごみ箱」を選択します。

ごみ箱

ステップ 3. 復元したいファイルを見つけて、上のペインで「復元」をクリックします。

方法4.以前のバージョンで削除されたExcelファイルを復元する

Windowsのバックアップ機能を使って、バックアップされたフォルダーにExcelファイルを保存した場合、以前のバージョンの「復元」を選ぶことで、削除したExcelファイルを復元できます。

ステップ 1. ファイルエクスプローラーを起動します。削除されたファイルを保存したフォルダを見つけます。

ステップ 2. フォルダを右クリックし、「プロパティ」→「以前のバージョン」クリックし、復元したいバージョンを選択して、「復元」をクリックします。

復元

方法5.ファイル履歴から削除されたExcelファイルを復元する

Windows 11/10/8/7では、システム保護機能がデフォルトで有効になっており、オペレーティングシステムは自動的に復元ポイントを作成します。PCのファイル履歴がオンになっていると、Excelファイルを取り出すことができます。

ステップ 1. 検索ボックスに「ファイル履歴」と入力し、結果から「ファイル履歴でファイルを復元」を選択し、「開く」をクリックします。

ファイル履歴でファイルを復元

ステップ 2. 次に、削除したファイルまたはそれを含むフォルダを探し、ファイルを見つけて緑色の「復元」ボタンをタップします。

「復元」ボタン

ステップ 3. その後、「ファイルを置き換える」を選択して回復を開始します。

ファイルを置き換える

方法6.完全に削除されたExcelファイルをデータ復元ソフトで復元する

完全に削除されたExcelファイル(ごみ箱からも削除済み、Shift+Deleteで削除、ドライブの初期化後など)の場合、市販のデータ復元ソフトを使うことで復元できる可能性があります。そのような状況に最適なのが、Partition Assistant for Recoveryです。Excelファイルを「本当に消してしまったかも…」というときは、時間が経つ前にぜひお試しください。

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誤削除、ごみ箱の削除、フォーマット、上書き、設定ミスなどのデータ損失のシナリオから復元できます。
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ステップ1. 場所を選択

Partition Assistant for Recoveryをインストールして起動します。データが失われたドライブ(この例ではDドライブ)を選択し、「スキャン」をクリックします。

場所を選択

ステップ2. ファイルを選択

「クイックスキャン」で削除されたデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。

ファイル名やフォルダー名を簡単に入力して、ファイルやフォルダーを検索できます。ファイル名やフォルダー名を検索したり、ファイルサイズ、変更日、ファイルタイプでフィルター処理することもできます。

ファイルを選択

ステップ3. 保存先を選択

「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。

ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。

保存先を選択

おまけ:Excelファイルを誤って削除しないための予防策

Excelファイルをうっかり削除してしまうのは誰にでも起こり得るミスですが、事前に対策を講じておけば、リスクを大きく減らすことができます。以下のような予防策を取り入れておきましょう。

1.こまめにバックアップを取る

作業中のファイルは、USBメモリや外付けHDD、クラウドストレージ(例:OneDrive、Google Drive)などに定期的に保存しましょう。特に、重要なファイルは日付をつけて別名保存しておくのがおすすめです。

2.「自動保存」や「自動回復」機能を活用する

Office 365やMicrosoft 365を使っている場合は、「自動保存」機能をオンにしておけば、作業内容が数秒単位で自動保存されます。また、[ファイル] → [オプション] → [保存] から、「自動回復用データの保存間隔」を短く設定しておくと、万が一の時にも復元しやすくなります。

3.ごみ箱をすぐに空にしない

ファイルを削除してもすぐにごみ箱を空にしないようにしましょう。ごみ箱に残っていれば、簡単に元に戻すことができます。ごみ箱のサイズ設定を見直し、一定期間ファイルが残るようにするのも効果的です。

4.削除前に「確認メッセージ」を表示させる

Windowsの設定で、ファイルを削除する前に確認メッセージを表示するようにすると、うっかりミスを防げます。設定方法は、デスクトップ上の「ごみ箱」を右クリック →「プロパティ」→「削除の確認メッセージを表示する」にチェックを入れます。

5.誤操作を防ぐためのファイル命名ルールをつくる

類似ファイルを上書きしてしまわないよう、ファイル名にバージョンや日付を入れるルールを決めておくと安心です。例:「売上報告書_2025_05_07.xlsx」

まとめ

うっかり削除した、上書き保存してしまった、保存せずに閉じてしまった…。Excelファイルのトラブルは誰にでも起こり得るものですが、状況に応じた適切な対処法を知っていれば、復元できる可能性は十分にあります。本記事ではケースに分けて、復元方法を解説しました。特に、完全に削除してしまった場合でも、データ復元ソフトを使えば高確率で復元可能です。状況が深刻になる前に、まずは無料スキャンをお試しください。

カオル
カオル · 編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。