Windows 10/11で一時ファイル(Tempファイル)を復元する方法

一時フォルダからファイルを復元するにはどうすればいいですか?この記事では、削除した一時ファイル(Tempファイル)を復元する具体的な方法を初心者向けに説明します。

投稿者 @ひとみ 2025年05月13日 更新者 @ひとみ 2025年05月13日

一時ファイルとは?

一時ファイル(Tempファイル)とは、Windowsやアプリケーションが作業中に一時的に使用するファイルのことです。これらは、ソフトウェアのインストール時や編集中のドキュメント、インターネットのキャッシュ、一時保存データなどとして一時的に保存され、作業が終了すれば自動的に削除されるか、手動で削除されることが多いです。主な保存場所は「C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Temp」や「C:\Windows\Temp」などで、システムがスムーズに動作するために欠かせない存在です。

Windows OSは通常、「.tmp」拡張子の一時ファイルを生成しますが、Word、Excel、PowerPointなどの一部のMicrosoftアプリケーションは、「$」と「~」記号が付いた名前のtempファイルを作成します。

通常、一時ファイルは不要になったら削除しても大丈夫ですが、溜まりすぎるとストレージを圧迫し、パソコンが遅くなることがあります。しかし、作業中の一時ファイルを誤って削除した場合は注意が必要です。たとえば、まだ保存していない文書の一時ファイルや、復元ポイントに関連するファイルなどを削除すると、復元や作業の続行が難しくなることもあります。そのため、重要なファイルを扱う際には、一時ファイルの削除は慎重に行うべきです。

一時フォルダからファイルを復元する方法

Windowsでは、使用しているOSのバージョンに応じて、Tempフォルダの場所が異なります。Windows 11/10/8/7で実際にTempフォルダからファイルを復元する方法を見てみましょう。

まず、WindowsでTempフォルダを見つけます。

1. 最も簡単な方法は、「ファイル名を指定して実行」ダイアログ(Win + Rキーで開く)に「%temp%」と入力することです。このコマンドを実行すると、Tempフォルダに直接移動します。

2. または、「C:\Users\[YourUsername]\AppData\Local\Temp」にアクセスして手動でTempフォルダに移動することもできます。

次に、Tempフォルダからファイルを復元します。

ここでは、Microsoft Officeファイルを例に挙げます。

ステップ 1. 「Win + R」キーを押して、「%temp%」と入力してでTempフォルダを開きます。

ステップ 2. 拡張子が.tmpのファイル、または元のファイルと似た名前のファイルを探します。

ステップ 3. 見つかったら、ファイル名を変更し、拡張子を.docx、.xlsx、または適切な形式に変更して、対応するOfficeアプリケーションで開いてみてください。

注:Adob​​eの一時ファイルを見つけるには、.psb、.tmp、.aiなどの拡張子のファイルを探し、適切な拡張子に変更してください。

AppData Local Tempからファイルを復元する方法はこれで終わりです。これらのファイルはしばらくローカルフォルダに残りますが、時間が経つと消えてしまうことがあります。その場合はどうすればよいでしょうか?以下の内容をお読みください。

Windows 10/11で削除した一時ファイルを復元する方法

一時ファイルを削除してしまった後でも、完全に復元できないわけではありません。ファイルの削除直後や、消去方法によっては復元できる可能性があります。一時フォルダを検索してもファイルが見つからない場合は、次の4つの方法があります。

方法1. ごみ箱を確認して一時ファイルを復元する

一時ファイルを手動で削除した場合、まず確認すべきは「ごみ箱」です。通常、一時フォルダから削除されたファイルも一旦ごみ箱に移動されます(Shiftキーを押さずに削除した場合)。ごみ箱を開き、必要なファイルを探して「元に戻す」操作を行えば、簡単に復元できます。ただし、ごみ箱を空にしてしまった後は別の手段が必要になります。

ステップ 1. パソコンのごみ箱を開きます。

ステップ 2. 復元したい一時ファイルを検索します。ファイル名、削除日、サイズ、ファイルの種類などのフィルターを使って、ファイルを並べ替えることができます。

ステップ 3. 復元したいファイルを見つけたら、右クリックして「元に戻す」を選択します。

方法2. ファイル履歴で削除された一時ファイルを復元する

ファイル履歴が有効になっている環境であれば、「一時ファイル」も過去の状態から復元できる可能性があります。エクスプローラーで「C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Temp」フォルダを開き、右クリックから「以前のバージョンの復元」を選択します。ファイル履歴が自動バックアップを取っている場合、削除前の状態に戻すことができます。ただし、ファイル履歴を無効にしている場合や、一時ファイルが対象外になっている場合は、この方法は使えません。

ステップ 1. エクスプローラーを開きます。一時フォルダを右クリックし、ポップアップメニューから「以前のバージョンの復元」を選択します。

ステップ 2. フォルダー(ダウンロード)のプロパティ画面が表示されます。「フォルダーのバージョン」項目から、復元したいフォルダーやファイルを選択し、画面下部の「開く」をクリックします。

ステップ 3. 復元したいファイルがあれば、それを選択し、画面下部の「元の場所に復元します」アイコンを右クリックし、「復元場所の選択」をクリックします。ファイルが上書きされないよう別の場所に復元しています。

ステップ 4. エクスプローラーが開いたら、復元場所を選択し、画面下部の「フォルダーの選択」をクリックします。

方法2. Windows File Recoveryで削除された一時ファイルを復元する

一時ファイルがごみ箱から完全に削除された場合は、Microsoft公式の無料ツール「Windows File Recovery」を利用できます。このツールは、あらゆる状況でハードドライブから失われたファイルや削除されたファイルを復元するのに役立ちます。ただし、このツールはコマンドラインベースで、グラフィカルユーザーインターフェースではないことに注意してください。

ステップ 1. Microsoft StoreからWindows File Recoveryをダウンロードし、管理者として実行します。

ステップ 2. コマンド「winfr source-drive:destination-drive:[/mode][/switches]」を入力します。

例えば、「winfr C: D: /regular /n *.tmp」と入力すると、CドライブからDドライブに.tmpファイルが復元されます。

ステップ 3. 最後に「y」と入力して復元プロセスを続行します。数分後、ファイルはPCの指定された場所に復元されます。

方法4. Partition Assistant for Recoveryで一時ファイル/フォルダを復元する

ごみ箱やファイル履歴で復元できない場合でも、Partition Assistant for Recoveryなどの専門ツールを使えば、高い確率で一時ファイルを復元できます。このツールは、削除されたファイルの痕跡をディスク上からスキャンし、削除後に新しいデータで上書きされていない限り、元のファイルを取り戻すことが可能です。一時ファイルだけでなく、フォルダ単位や特定のファイル形式に絞って復元することもできるため、誤って削除した重要な一時ファイルを救出するのに最適な方法と言えるでしょう。操作も直感的で、初心者でも安心して使えるのが特徴です。

このツールを使えば、内蔵ドライブや外付けドライブ、ごみ箱、SDカード、USBドライブなどから一時ファイルを簡単に復元できます。

★Partition Assistant for Recoveryの優れた復元機能をいくつかご紹介します。
一時ファイル、ドキュメント、写真、ビデオ、オーディオファイルなど、1000種類以上のデータを復元します。
フォーマットされたハードドライブ、デジタルカメラのドライブ、PS3/4/5のディスク、ウイルスに感染したストレージデバイスなど、様々なケースのハードドライブからファイルを復元します。
誤って削除、フォーマット、ごみ箱を空にすること、ウイルス感染、システムクラッシュなどによるデータ復旧に対応しています。
クイックスキャンとディープスキャンの2種類のスキャンモードを提供し、削除された一時ファイルをより深く探します。
データ復旧前に無料プレビューと一定期間の無料トライアルをご利用いただけます。

※注意:以前のデータが上書きされる恐れがあるため、データが失われたパーティションに本ソフトウェアをダウンロードしてインストールしないでください。

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ステップ 1. Partition Assistant for Recoveryをインストールして実行し、ファイルをスキャンして復元するドライブを選択し、「スキャン」ボタンをクリックします。

ステップ 2. スキャンが終了したら、見つかったすべての失われたファイルを表示できます。また、ファイル名やフォルダー名を簡単に入力して、ファイルやフォルダーを検索できます。ファイル名やフォルダー名を検索したり、ファイルサイズ、変更日、ファイルタイプでフィルター処理することもできます。

ステップ 3. 復元したいファイルを選択し、「復旧」ボタンをクリックして復元してください。「フォルダーの選択」をクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。

まとめ

一時ファイルは通常削除しても大丈夫ですが、作業中の重要なデータがある場合は注意が必要です。削除した直後はごみ箱から、過去の状態に戻したい場合はファイル履歴から復元できます。復元が難しい場合はデータ復旧ソフトを使うと良いでしょう。誤って削除した場合は、まず何もしないことが大切で、適切な方法で迅速に対処することが復元の成功につながります。

よくある質問

1. Tmpファイルは消してもいいですか?

はい、基本的にTmpファイル(一時ファイル)は削除しても大丈夫です。Tmpファイルは、アプリやシステムが一時的に作成する作業用のデータで、通常は作業が終われば自動的に削除されます。しかし、エラーや終了忘れなどで残ることもあります。 不要なTmpファイルがたまると、ストレージ容量を圧迫するだけでなく、動作が遅くなる原因にもなるので、定期的に削除するのが良いでしょう。

2. PCの一時ファイルはどこにありますか?

Windowsパソコンの一時ファイルは、いくつかの場所に保存されています。 主な場所は以下の通りです:

C:\Windows\Temp(Windowsシステムの一時ファイル)

C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Temp(ユーザーごとの一時ファイル)

これらは手動で削除できますが、「ディスククリーンアップ」や「設定」→「システム」→「記憶域」から削除するのが安全で簡単です。

3. 一時ファイルとキャッシュファイルの違いは?

一時ファイル(Tmpファイル)は、作業中に一時的に使われるファイルで、作業が終われば不要になるものです。たとえば、インストール中に使う展開データや編集中のバックアップデータなどが含まれます。

一方で、キャッシュファイルは、よく使うデータをあらかじめ保存しておき、次回以降の動作を早くするためのファイルです。例えば、ブラウザの画像キャッシュやアプリのデータキャッシュが該当します。

簡単に言えば、

  • 一時ファイル → 作業中の「使い捨てデータ」
  • キャッシュファイル → 次回の読み込みを早くするための「便利データ」

という違いがあります。