完全に削除したファイルを復元!Windows 10でできる方法まとめ

「完全削除」しても諦めない!Windows10でファイルを簡単に復元する方法をわかりやすく解説しています。

投稿者 @カオル 2025年04月23日 更新者 @カオル 2025年04月23日
前書き

うっかりファイルを削除してしまったけれど、もう元に戻せないのでは?」と不安になることがありますよね。

特に、ゴミ箱を空にしてしまったり、Shift+Deleteキーでファイルを完全に削除してしまった場合、そのファイルを取り戻せないと思いがちです。しかし、実は完全に削除されたファイルでも、状況によっては復元できる可能性があります。

本記事では、Windows 10で完全に削除したファイルを復元するための方法をいくつか紹介します。

「完全に削除」とは何か?削除される理由は?

一般的に、Windows 10ではファイルを削除する際に、まずゴミ箱に移動されます。この段階では、ファイルはまだ物理的にはディスク上に残っており、ゴミ箱を空にしない限り、復元することが可能です。しかし、「完全に削除されたファイル」とは、ゴミ箱にすら残っていない状態のことを指します。

完全に削除される状況としては、主に以下の方法があります:

「完全に削除」の状況は?
Shift + Deleteキーで削除

通常、ファイルを削除する際はゴミ箱に移動しますが、Shiftキーを押しながらDeleteキーを押すと、ゴミ箱を経由せずに即座に削除されます。この場合、ファイルは一時的に「論理的に削除された」と見なされ、ディスク上には痕跡が残りますが、普通の方法では見つけることができなくなります。

ゴミ箱を空にする

ゴミ箱内にあるファイルを削除する際、「ゴミ箱を空にする」操作を行うと、ファイルはディスクから完全に消去されたと判断されます。ただし、物理的にディスクから削除されたわけではなく、データは新しいデータで上書きされるまで回復可能な状態にあります。

ドライブのフォーマットや初期化 ハードディスクやSSDをフォーマットすると、ドライブ全体が「再構成」され、以前のデータが見えなくなります。特にSSDでは、「TRIM」機能が働くため、データはすぐに削除され、復元が難しくなります。これは完全に削除されたファイルの最も厳しいケースです。
システムやソフトウェアによる削除 システムのエラーチェックやソフトウェアによる削除などが原因で、重要なファイルが誤って完全に削除されてしまう場合もあります。この場合、ユーザーの操作ではなく、外的要因で削除されたことになります。

ファイルが削除される理由は、単なる誤操作や意図的な整理だけでなく、さまざまな状況が影響しています。ここでは、代表的な削除される理由について詳しく説明します。

削除される理由は?

ユーザーの誤操作

最も多いのは、ユーザーが誤ってファイルを削除してしまうケースです。特に、「Shift + Delete」でゴミ箱を経由せずに削除してしまった場合や、必要なファイルを無意識に削除してしまった場合に発生します。このような誤削除は、PC操作に不慣れな場合や急いで作業しているときに多く見られます。

ディスク容量の不足

特に古いPCやデータが大量に保存されているPCでは、ディスクの空き容量が不足し、Windowsが自動的に不要なファイルを削除することがあります。この時、ユーザーが意図しないファイルが削除されることもあるため、定期的にファイルをバックアップしておくことが重要です。

ウイルスやマルウェアによる削除

ウイルスやマルウェアが感染すると、重要なシステムファイルやユーザーのデータが削除されることがあります。これにより、ファイルが完全に消失することがあります。このような削除は、感染拡大を防ぐために行われる場合があり、復元が難しくなることもあります。

バックアップや同期ミス

クラウドサービス(OneDriveやGoogle Driveなど)やバックアップソフトを使っている場合、同期ミスや誤設定によりファイルが誤って削除されることがあります。この場合、クラウド上で同期されたデータが消えてしまうため、オンライン上での復元方法を知っておくことが重要です。

システムエラーやソフトウェアの不具合

時には、システムエラーやソフトウェアの不具合が原因でファイルが誤って削除されることがあります。例えば、OSのアップデート中に問題が発生し、ファイルが削除されることもあるため、PCのメンテナンスやアップデートの際は十分に注意する必要があります。

ハードウェアの故障

ハードディスクやSSDの故障によって、ファイルが消失することもあります。この場合、データ復旧作業が必要になりますが、ハードウェアの状態によっては完全に復元できない場合もあるため、早期の対応が求められます。

完全に削除したファイルを復元する簡単な方法

では、完全に削除されたファイルをどのように復元することができるのでしょうか?ここでは、Windows 10で試すことのできる簡単な復元方法を4つご紹介します。

方法1:専用復元ソフトでファイルを取り戻す

ファイルが「完全に削除」されてしまった場合、最も効果的な方法の一つが、専用のデータ復元ソフトを使用することです。市販のデータ復元ソフトには、さまざまなファイル形式やストレージデバイスに対応したものがありますが、特におすすめなのがPartition Assistant for Recoveryです。

この復元ソフトは、1000以上のファイルタイプ(写真、音声、ビデオ、PPT/PPTX、Word、Excel、PDF、メールなど)をサポートしており、誤削除やゴミ箱の削除、フォーマットや上書き、さらには設定ミスによるデータ損失にも対応できます。さらに、内蔵・外付けHDD/SSD、SDカード、USBドライブなど、多様なストレージデバイスに対応しているため、あらゆるデバイスでデータを復元することが可能です。

使いやすい直感的なUIが特徴で、初心者でも簡単に操作できるため、復元作業をスムーズに進めることができます。また、Windows 7、8、10、11のすべてのバージョンに対応しており、幅広いユーザー層にお使いいただけます。データを復元したいけれど、方法がわからない…そんなときにはぜひお試しください。

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ステップ1. 場所を選択

Partition Assistant for Recoveryをインストールして起動します。データが失われたドライブ(この例はCドライブ)を選択し、「スキャン」をクリックします。

ステップ2. ファイルを選択

「クイックスキャン」で削除されたデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。

ファイル名やフォルダー名を簡単に入力して、ファイルやフォルダーを検索できます。ファイル名やフォルダー名を検索したり、ファイルサイズ、変更日、ファイルタイプでフィルター処理することもできます。

ステップ3. 保存先を選択

「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。

ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。

方法2:ファイル履歴でファイルを取り戻す

Windows 10には「ファイル履歴」という機能が搭載されており、一定の間隔で自動的にファイルのバックアップを作成しています。この機能を利用することで、誤って削除したファイルや古いバージョンのファイルを簡単に復元することができます。ファイル履歴を使用してファイルを復元する手順を、以下のように進めていきましょう。

※ファイル履歴はWindows 8以降のOSで利用可能です。

ステップ 1. 検索ボックスに「ファイル履歴」と入力し、表示された結果から「ファイル履歴でファイルを復元」を選択し、「開く」をクリックします。

ステップ 2. 次に、削除したファイルまたはそのファイルが含まれているフォルダを探し、該当するファイルを見つけて緑色の「復元」ボタンを押します。

ステップ 3. その後、「ファイルを置き換える」を選択して復元を開始します。

ファイル履歴を活用する際の注意点:
ファイル履歴の有効化:ファイル履歴は、デフォルトでオンになっていることが多いですが、もし有効になっていない場合は手動で設定する必要があります。定期的にバックアップが行われるよう、設定を見直しておくと良いでしょう。
バックアップの保存先:ファイル履歴は、外付けのドライブやネットワークドライブにバックアップを保存できます。バックアップの保存先を定期的に確認しておきましょう。
復元できる期間:ファイル履歴は通常、過去数週間分のデータを保持しています。長期間前のデータを復元したい場合は、外部バックアップやクラウドサービスの利用も併せて検討すると良いでしょう。

方法3:以前のバージョンでファイルを取り戻す

Windows 10には、「以前のバージョン」という機能が搭載されており、ファイルやフォルダの過去の状態を復元することができます。この機能は、バックアップが行われていなくても、Windowsのシステムが自動的に保存した復元ポイントを利用して、削除したファイルや古いバージョンのファイルを復元するのに役立ちます。以下に、以前のバージョンを使用してファイルを復元する手順を詳しく説明します。

ステップ 1. コンピューターで「Windowsファイルエクスプローラー」を開き、削除する前にファイルが保存されていたフォルダーを探します。

ステップ 2. フォルダーを右クリックし、「プロパティ」を選択します。

ステップ 3. 「以前のバージョン」タブを選択し、復元したいバージョンを選んで「復元」をクリックします。

※「復元」ボタンをクリックすると、選択したバージョンが元の場所に戻ります。もし元のファイルを上書きしたくない場合は、「コピー」ボタンを押して、復元したファイルを別の場所に保存することができます。

ステップ 5. 復元後、復元したファイルまたはフォルダが正しく元の場所に戻っているかを確認します。場合によっては、元のファイルが完全に復元され、変更が反映されていることを確認できます。

以前のバージョンを活用する際の注意点:
以前のバージョンは定期的に保存されていない場合がある:「以前のバージョン」機能は、システムの復元ポイントやバックアップを利用していますが、これらは必ずしも全てのファイルに対して保存されているわけではありません。定期的にバックアップを取ることをお勧めします。
復元ポイントが有効か確認する:「以前のバージョン」機能を使用するには、システムの復元ポイントが有効になっている必要があります。システムの復元設定が有効になっているかを確認しておきましょう。
過去のバージョンを復元できる期間:以前のバージョン機能は、通常、数日から数週間分のデータを保持しています。古すぎるデータを復元したい場合は、他の方法(例えば、バックアップソフトやクラウドサービスの利用)を併用することを検討する必要があります。

方法4:OneDrive(クラウド保存)をチェックする

もし普段からOneDriveなどのクラウドストレージサービスをご利用されている場合は、削除してしまったファイルがクラウド上に保存されている可能性がございます。特に、Windows 10では標準でOneDriveが組み込まれており、自動的にファイルを同期・バックアップしているケースも多く見受けられます。

ローカル(パソコン本体)から完全に削除してしまったファイルであっても、クラウド上には別途コピーが残っている場合がございます。OneDriveにアクセスし、ファイルが保存されていないかご確認いただくことで、簡単に復元できる可能性が高まります。

OneDriveでは、削除されたファイルも一定期間「ごみ箱」に保管されているため、そこから元に戻すことも可能です。ただし、保存期間には限りがあり、通常30日程度で自動的に削除されてしまいますので、できるだけ早めにご確認いただくことをおすすめいたします。

クラウドストレージを活用していれば、突然のデータ紛失時にも安心して対応できるため、今後もこまめなバックアップ設定を心がけるとより安全です。

ファイル復元の成功率を上げるために注意すべきこと

完全に削除してしまったファイルを復元する際は、いくつかのポイントに注意することで、成功率を高めることが可能です。ここでは、復元作業を行う前に心がけたい大切な注意点についてご紹介いたします。

1. できるだけ早く復元作業を行う

ファイルを削除した後、パソコンの使用を続けると、新しいデータが削除されたファイルの領域に上書きされてしまう恐れがございます。上書きされると復元が難しくなるため、できるだけ早急に復元作業を開始することが重要です。

2. 復元先は別のドライブに指定する

復元したファイルを元のドライブに保存すると、他の失われたデータに上書きしてしまうリスクがございます。復元先には、可能な限り別のドライブや外付けストレージを指定するようにしましょう。

3. パソコンの操作を最小限に抑える

復元作業を行うまで、なるべくパソコンの操作や新しいファイルの保存を控えることをおすすめいたします。不要な動作を避けることで、失われたファイルのデータ領域を保護し、復元の成功率を維持できます。

まとめ

完全に削除されたと思われるファイルでも、適切な方法を取れば復元できる可能性は十分にございます。専用の復元ソフトを活用したり、Windows 10に備わっているファイル履歴や以前のバージョン機能を利用することで、失われたデータを取り戻せます。また、OneDriveなどのクラウドに自動保存されているケースも少なくありません。大切なデータを失わないためにも、復元作業は迅速に行い、信頼できる手段を選ぶことが重要です。