Windowsで作成した重要なテキストや文章が、突然消えたり誤って削除されたりすることは、誰にでも経験があることです。特にメモ帳(.txt)ファイルは保存が簡単なため、うっかり上書きや削除をしやすいです。この記事では、初心者向けの簡単なテキストファイルの復旧方法を紹介します。
ある日、ユーザーが重要なメモをメモ帳で書いているとき、誤って保存せずにウィンドウを閉じてしまいました。内容は業務上の大切なもので、再度書き直すのは難しいです。さらに、「Ctrl + S」で保存する前にPCがフリーズして強制終了になり、ファイルが見つからなくなりました。
- ユーザー事例
「急いでメモ帳で文章を書いていたのに、間違って閉じてしまって保存していなかった…」。このような経験は、多くのユーザーにとって珍しいことではありません。実際、日常的にPCで作業していると、「うっかり保存し忘れ」や「誤って削除」などのトラブルは頻繁に発生します。特にWindowsの「メモ帳」や「.txtファイル」はシンプルゆえに自動保存の機能がないため、油断していると重要なデータがあっさり消えてしまうこともあります。心配しないでください。この記事では、保存せずに消してしまったテキストファイルを復元するための方法を詳しくご紹介します。
テキストファイル(.txt)が消えてしまう原因はさまざまですが、主に次のようなケースが多く見られます。
意外と多いのは「保存しなかったから閉じた」というケースです。実は、多くのアプリやWindowsが「一時ファイル(.tmp)」としてバックアップしてくれることがあります。
例:C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Temp
この中に、自動保存されていることがあります。後述する方法で確認可能です。
以下では、削除・消失したテキスト(txt)ファイルを復元する5つの方法をご紹介します。
まず確認すべきなのはWindowsのごみ箱です。通常、エクスプローラーから削除したファイルはすぐには消えず、ごみ箱に移動されます。ごみ箱を開き、削除した覚えのあるテキストファイルが残っていないか探してみましょう。見つかった場合は、右クリックして「元に戻す」を選べば、元の場所に復元されます。ごみ箱を空にしていない限り、この方法は最も簡単かつ迅速な対処法です。
ステップ 1. デスクトップのごみ箱アイコンをダブルクリックして、ごみ箱を開きます。
ステップ 2. ごみ箱をスキャンして、間違って削除したテキストファイルを見つけるか、検索機能を使用して見つけます。
ステップ 3. 復元したいテキストファイルを右クリックし、「元に戻す」をクリックします。
Windowsには、フォルダーやファイルの過去の状態を保存しておく「以前のバージョン」機能があります。対象のフォルダーを右クリックして「以前のバージョンを復元」を選択すると、自動的に保存されたバックアップから過去のファイルを取り戻せる可能性があります。この方法は、ファイル履歴や復元ポイントが有効になっている必要がありますが、有効であれば非常に有力な手段です。
ステップ 1. ファイルエクスプローラーを起動し、削除前にテキストファイルが保存されていたフォルダーを見つけます。
ステップ 2. 復元したいフォルダを右クリックし、「プロパティ」をクリックします。
ステップ 3. 「以前のバージョン」タブを選択すると、過去にそのフォルダに存在していたファイルやフォルダの一覧が表示されます。
ステップ 4. 復元可能なバージョンを選び、「復元」または「開く」で中身を確認しながら、必要なファイルを取り出すことができます。
実は、一部のテキストエディタ(特にWindows 11/10の新しいメモ帳)では、一時ファイルとして未保存データが残っていることがあります。一時ファイル(Tempフォルダ)を確認することで、編集中に保存されなかった内容を復元できる可能性があります。Tempフォルダは通常、「C:\Users[ユーザー名]\AppData\Local\Temp」にあり、「~WRL」や「.tmp」のような拡張子を持つファイルの中に、未保存のデータがある場合があります。
ステップ 1. 「Win + R」キーを押して、「%temp%」と入力してでTempフォルダを開きます。
ステップ 2. 拡張子が.tmpのファイル、または元のファイルと似た名前のファイルを探します。
ステップ 3. 見つかったら、ファイル名を変更し、拡張子を.txt、または適切な形式に変更して、開いてみてください。
ごみ箱にもない、以前のバージョンも見つからないという場合には、データ復元ソフトの出番です。Partition Assistant for Recoveryのようなデータ復元ソフトを使えば、削除済みまたは失われた.txtファイルをスキャンして検出・復元できます。とくにディープスキャン機能を使えば、削除から時間が経っていても高確率でファイルを見つけられることがあります。これらのツールは、上書きされていない限り、消えたファイルの復元に非常に強力です。
Partition Assistant for Recoveryは、.txtファイルをはじめ、.logや.iniなどの軽量なテキスト形式にも対応しています。操作はシンプルで、復元したいドライブ(例:CドライブやUSBメモリ、SDカード)を選んでスキャンするだけ。検出されたファイルは一覧で表示され、元のファイル名や作成日時も確認できます。
また、復元前に内容をプレビューできるため、目的のファイルかどうかを事前にチェックでき、誤って別のファイルを上書きしてしまうリスクもありません。
Windowsの「メモ帳」だけでなく、Notepad++やTeraPadなどの外部メモアプリで作成したテキストデータも復元できます。
※注意:以前のデータが上書きされる恐れがあるため、データが失われたパーティションに本ソフトウェアをダウンロードしてインストールしないでください。
ステップ 1. Partition Assistant for Recoveryをインストールして実行し、ファイルをスキャンして復元するドライブを選択し、「スキャン」ボタンをクリックします。
ステップ 2. スキャンが終了したら、見つかったすべての失われたファイルを表示できます。また、ファイル名やフォルダー名を簡単に入力して、ファイルやフォルダーを検索できます。ファイル名やフォルダー名を検索したり、ファイルサイズ、変更日、ファイルタイプでフィルター処理することもできます。
ステップ 3. 復元したいファイルを選択し、「復旧」ボタンをクリックして復元してください。「フォルダーの選択」をクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。
OneDriveやGoogle Drive、Dropboxなどのクラウドサービスを利用している方は、オンライン上に保存されていないかも確認しましょう。多くのクラウドサービスでは、削除されたファイルも一定期間「ゴミ箱」や「履歴」として残っているため、そこから簡単に復元できます。また、Windowsのバックアップ機能(ファイル履歴やシステムバックアップ)を有効にしていた場合も、そこから以前のバージョンのテキストファイルを取り戻すことが可能です。
ここでWindowsのバックアップと復元から削除・消失したtxtファイルを復元する方法を説明します。
ステップ 1. コントロールパネルに移動し、順番に「システムとセキュリティ」>「バックアップと復元(Windows 7)」を選択します。
ステップ 2. 「ファイルの復元」をクリックします。
ステップ 3. 「ファイルの参照」または「フォルダーの参照」をクリックし、目的のファイルを選択します。次に、「次へ」をクリックします。
ステップ 4. 復元したファイルの保存パスを指定し、「復元」をクリックします。
テキストファイルを保存せずに消した場合、まずはごみ箱や「以前のバージョン」を確認し、それでも見つからなければTempフォルダやデータ復元ソフトを使いましょう。クラウドやバックアップも確認してください。
1. メモ帳でファイルを自動保存することができますか?
標準のWindowsメモ帳には、自動保存機能はありません。編集内容を保存せずに閉じると、内容は失われてしまいます。 ただし、Windows 11に搭載された新しい「メモ帳アプリ」では自動復元機能が一部実装されており、突然アプリが強制終了した場合、未保存のタブが復元されることもあります。 また、自動保存を行いたい場合は、メモ帳ではなく「OneNote」や「Notepad++」などの自動保存機能を備えたアプリの利用がおすすめです。
2. 上書き保存した.txtファイルを元に戻す方法はありますか?
上書き保存されたテキストファイルを元に戻すには、以前のバージョンという機能を使います。 これはWindowsの「ファイル履歴」や「システムの復元」が有効になっていれば利用できるもので、右クリック → プロパティ →「以前のバージョン」タブから復元できる可能性があります。 ただし、この機能が無効になっていた場合や、上書き直後にファイル履歴が作成されていない場合は復元は困難です。
3. 保存しないで閉じたメモ帳の内容を取り戻せますか?
基本的に、メモ帳で保存せずに閉じたファイルは復元できません。 一部のアプリ(たとえばWordやOneNoteなど)では自動保存や一時ファイル機能があり、復元可能な場合がありますが、メモ帳にはそのような機能が標準では備わっていません。ただし、強制終了やクラッシュが発生した場合は、一時ファイルが生成されている可能性があり、「C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Temp」フォルダを確認することで一部の内容が見つかる場合があります。
4. 復元できたテキストが文字化けして読めないのですが?
復元ソフトなどで取り出したテキストファイルが文字化けしている場合、文字コードの誤認識が原因であることが多いです。 たとえば、日本語テキストは一般的に「UTF-8」や「Shift_JIS」で保存されていますが、復元されたファイルが異なる文字コードで開かれると、文字が意味不明な記号や数字に化けてしまいます。
この場合は、メモ帳ではなく「Notepad++」などの文字コードを指定できるエディタを使用し、[エンコード] から「UTF-8」「Shift_JIS」「ANSI」などを切り替えて確認することで、正しく読めるようになる可能性があります。