USBメモリの取り外しでエラーが出たときの対処法
この記事では、USB取り外しエラーの主な原因と、Windowsでの具体的な対処法をわかりやすく解説します。初心者の方でも安心して実践できる内容なので、ぜひ参考にしてください!
USBメモリを使い終わってパソコンから取り外そうとしたとき、「USB大容量記憶装置の取り外し中にエラーが発生しました」といったエラーメッセージに戸惑ったことはありませんか?
このようなエラーが表示されると、無理にUSBメモリを抜いても大丈夫なのか不安になってしまいますね。このような状況で適切な操作を行わずにUSBメモリを取り外してしまうと、保存していたデータが破損したり、USB自体にアクセスできなくなったりする恐れがあります。
では、なぜUSB取り外し時にエラーが発生してしまうのでしょうか? そして、安全にUSBメモリを取り外すにはどうすればいいのでしょうか?この記事では、USBメモリの取り外しエラーの原因と対処法について紹介します。ぜひご覧ください!
USBメモリの取り外しエラーとその原因
USBメモリを安全に取り外そうとしたときに、「USB大容量記憶装置の取り外し中にエラーが発生しました」、「このデバイスは現在使用中です」のようなメッセージが表示される場合があります:
これらはすべて、USBメモリが現在パソコンに使用中であるため、安全に取り外せないことを示しています。無理に抜くと、データの破損やデバイスの故障を引き起こす可能性があるため、原因を把握し、適切な対処を行うことが重要です。以下に、代表的な原因を3つ解説します。
⭐原因1:ファイルやフォルダが開いたままになっている
一般的な原因は、USBメモリ内のファイルが開かれたままの状態になっていることです。
たとえば、USBメモリ内のWordファイルや画像を開いたままの状態で取り外そうとすると、WindowsやMacは「まだ使用中」と判断し、USBメモリ取り外しエラーが発生します。
⭐原因2:バックグラウンドプロセスがUSBを使用中
目に見えるアプリはすべて閉じていても、セキュリティソフトやクラウド同期アプリがバックグラウンドでUSBメモリにアクセスしていることがあります。これにより、「このデバイスは現在使用中です」というメッセージが表示され、取り外しエラーとなる場合があります。
特に以下のようなプロセスが原因になることが多いです:
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ウイルススキャン中のセキュリティソフト
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DropboxやOneDriveなどの自動同期ソフト
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サムネイルキャッシュの生成中のエクスプローラー
⭐原因3:WindowsのバグやUSBドライバの不具合
すべてのアプリケーションを閉じてもエラーが消えない場合は、Windows自体の不具合やUSBドライバの問題が原因である可能性もあります。OSのアップデートやドライバのバージョンによっては、USBメモリを正しく認識できず、誤って「使用中」と判断される可能性があります。
USBメモリの取り外しでエラーが出たときの対処法
USBメモリの取り外しでエラーが起きた場合、状況に応じてすぐに試せる解決策を以下で解説します。
対処法1. USBメモリ内のファイルやフォルダをすべて閉じる
最もよくある原因のひとつが、USBメモリ内のファイルやフォルダが開いたままになっていることです。エクスプローラーでフォルダを開いているだけでも、Windowsは「使用中」と判断してしまいます。
以下の手順に従って、すべての関連ファイルとフォルダを確実に閉じることで、安全な取り外しができるようになります。
1. USBメモリ内で開いているファイル(Word、Excel、PDFなど)をすべて保存して閉じます。
2. ファイルだけでなく、エクスプローラーでUSBメモリの中を開いたままにしている場合もあります。タスクバーや「Alt+Tab」でウィンドウを切り替え、エクスプローラーをすべて閉じます。
3. すべてのファイルとウィンドウを閉じたら、USBメモリを取り外す操作を再試行してください。
対処法2. バックグラウンドで動作しているプログラムを終了する
USBメモリを取り外す際に「このデバイスは現在使用中です」と表示される場合、バックグラウンドでUSBメモリを使用しているプログラムやプロセスが原因となっていることがあります。
たとえば、ウイルス対策ソフトがスキャンを行っていたり、自動バックアップソフトがUSBを監視していたり、クラウド同期サービスがUSB内のフォルダと同期しているケースなどが該当します。表面上は何も操作していなくても、システム側で裏で動作していることがあるため注意が必要です。
1. キーボードの「Ctrl+Shift+Esc」を同時に押して「タスクマネージャー」を開きます。
2. 開いたタスクマネージャーの「プロセス」タブで、現在動作しているアプリとバックグラウンドプロセスの一覧を確認します。
3. 以下のようなアプリが該当する可能性があります:
- セキュリティソフト(例:Windows Defender、ウイルスバスター)
- クラウド同期ソフト(例:OneDrive、Dropbox)
- その他不明なアプリ(usb, sync, backup などの文字が含まれるもの)
4. 対象と思われるアプリやプロセスを右クリックし、「タスクの終了」を選択します。
★注:終了前に保存作業を忘れずに行ってください。保存していないデータがあると失われる可能性があります。
5. 再度「ハードウェアの安全な取り外し」を試します。
対処法3. PCを再起動してから取り外す
ファイルやプロセスを終了しても取り外せない場合は、一度PCを再起動してプロセスを完全にリセットしましょう。
1. USBメモリを接続したまま、Windowsのスタートメニューを開きます。
2. 「電源」→「再起動」をクリックし、PCを再起動します。
3. 再起動後、画面右下のタスクトレイにある「USBアイコン」をクリックし、「〇〇(USBメモリ名)の取り出し」を選択します。「ハードウェアはコンピューターから安全に取り外すことができます。」と表示されたら、USBメモリを物理的に抜いてOKです。
対処法4. USBドライバーを更新または再インストールする
USBドライバーの不具合や古いバージョンが原因で取り外しエラーが出る場合は、デバイスマネージャーからドライバーを更新または再インストールしてみましょう。
1. スタートアイコンを右クリックし、リストから「デバイスマネージャー」を選択して開きます。そして、USBメモリを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
2. 「ドライバーを自動的に検索」を選択し、指示に従って更新を完了させます。
3. うまくいかない場合は、同様に右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択します。
4. アンインストール後にPCを再起動すると、Windowsが自動的にドライバーを再インストールします。
5. システムトレイのアイコンから、USBメモリの「安全な取り外し」を もう一度お試しください。
対処法5. 「USBの安全な取り外し」ツールを使う
Windowsの標準機能で取り外せない場合は、専用の取り外しツールを使うのも効果的です。これらのツールは使用中のプロセスを特定したり、安全に切断する機能が搭載されています。
ここではフリーソフトUSB Disk Ejectorを例として説明します。
1. USB Disk Ejectorをインストールして起動します。起動すると、画面右下に小さなウィンドウ(メイン画面)が表示され、接続中のUSBデバイス一覧が表示されます。
2. この中に表示されているUSBデバイスをダブルクリックし、該当のデバイスが取り外せる状態になります。
3. 頻繁に同じUSBメモリを取り外す場合は、ホットキーの設定をお勧めします。
①メイン画面左下の「More >>>」をクリックし、「Options(オプション)」を選択します。
②左メニューから「Hotkeys」をクリックしてホットキー設定画面を開きます。
③以下の手順でホットキーを設定:
- - 「Bring to the front/restore」のプルダウンから「Eject drive - by drive letter」を選択
- - 「A:」と表示されている項目から、自分のUSBメモリのドライブレター(例:G: や H:)を選択
- - 「F1」などのキーを押して設定(好みのキーでOK)
- - 「Add」ボタンをクリックして登録
- - 必要に応じて複数設定可能
- - 最後に「OK」をクリックして保存し、ウィンドウを閉じます。
その他の対処法:どうしても外せない場合
通常の方法で取り外しエラーが解消しない場合は、より高度な方法を試す必要があります。無理に抜くのはデータ破損の原因となるため、以下の方法を試しましょう。
✔ セーフモードで取り外す
セーフモードでは余計なプロセスが起動しないため、USBが「使用中」とならずに取り外せることがあります。
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スタートメニュー → 設定→ 「更新とセキュリティ」
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「回復」タブを開き、「今すぐ再起動する」をクリック
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オプション画面が開いたら「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」
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再起動後、番号付きの選択肢が表示されるので「4(セーフモードを有効にする)」を選択
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セーフモードで起動したら、USBメモリを右下の「ハードウェアの安全な取り外し」から取り外すか、「USB Disk Ejector」などのツールで取り外します。
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安全に取り外せたら、PCを通常通り再起動してください。
✔ プロのデータ復旧業者に相談する
どうしても取り外せず、強制的に抜いたことでUSBメモリが認識されなくなった場合などは、自分での復旧は危険です。重要なデータが含まれている場合は、データ復旧の専門業者に相談するのが安全です。
補足:USBメモリから失われたデータを復元する方法
万が一、USBメモリの取り外しエラーによりデータが消えてしまった場合でも、復元ソフトを使えばデータを取り戻せる可能性があります。ここでは、信頼性が高く初心者にも使いやすい「Partition Assistant for Recovery」を使った復元手順をご紹介します。

- 誤削除・フォーマット・ファイルシステムの破損など、あらゆる原因によるファイル紛失に対応
- わかりやすい画面設計で、数ステップで復元完了
- USBメモリはもちろん、内蔵/外付けHDD・SSD、SDカードなど、さまざまなストレージからのデータ復元に対応
- Windows 11/10/8/7とServerでNTFS、FAT32、exFAT、ReFSをサポート
以下の手順に従い、Partition Assistant for Recoveryを使用してUSBメモリから失われたデータを復元します。
1. Partition Assistant for Recoveryをダウンロードしてインストールし、実行します。USBドライブを選択し、「スキャン」ボタン(虫眼鏡アイコン)をクリックします。
2. ディープスキャン(完全スキャン)が自動的に実行され、復元可能なデータがすべてリストに表示されます。探したいデータを効率的に見つけるには、検索ボックスでファイル名や拡張子を入力するか、「フィルター」を使って種類、更新日やサイズなどで絞り込めます。
3. ファイルはダブルクリックするだけで簡単にプレビューできます。そして、復元したいファイルを選択し、「復旧xつのファイル」ボタンをクリックします。最後に、「フォルダーの選択」をクリックして、復元したファイルを保存する場所を選択します。
* データの上書きを避けるために別のドライブに保存してください。
まとめ
USBメモリの取り外し時に「エラーが発生しました」と表示されると、不安になるものです。しかし、原因の多くはファイルの未終了やバックグラウンドのプロセスによるもので、正しく対処すれば安全に取り外すことが可能です。
この記事で紹介した方法を試しても解決しない場合は、専用ツールの活用やセーフモードの利用、さらにはデータ復旧ソフトの使用といった選択肢もあります。万が一データが失われても、Partition Assistant for Recoveryのような復元ソフトを使えば、データを取り戻せる可能性は十分あります。ぜひ参考にしてください。