フォーマット後も消えない?!データを復元するベストな方法3選【プロ監修】

フォーマット後でもデータは復元可能?Windowsのシステム復元やクラウド、復元ソフトの3つの方法をわかりやすく解説します。

投稿者 @カオル 2025年05月16日 更新者 @カオル 2025年05月16日
前書き

パソコンのドライブ、SDカードや外付けHDDを誤ってフォーマットして、大切な写真やファイルが消えてしまったことはありませんか?

復元が無理だと思うかもしれませんが、実はフォーマット後でもデータを復元できる可能性があります。

この記事では、フォーマット後にすべきことと、データ復元の具体的な方法を3つ紹介します。早く正しい方法で対処することで、データを取り戻せる可能性が高まります。

フォーマット後でもデータは復元できる?その理由と仕組み

条件が整えば、フォーマット後でもデータを復元できます。多くの人は「フォーマットするとデータが消える」と思いますが、実際にはフォーマットは完全消去ではありません。

クイックフォーマットと通常フォーマットの違い

パソコンや外部メディアのフォーマットには主に2つの種類があります:

クイックフォーマット:ファイルの管理情報(インデックス)だけを削除する簡易的なフォーマット。中身のデータ自体は物理的には残ります。
通常フォーマット(完全フォーマット):ディスクの全体をスキャンし、ファイルも上書き処理される。復元は難しくなるが、ゼロではありません。

多くの人が操作ミスで行ってしまうのは「クイックフォーマット」であるため、この場合は復元できる可能性が高いのです。

データが「見えない」だけの状態とは?

フォーマット直後のドライブは、パソコン上では空のように見えます。しかし、これはファイルの目次(インデックス)が削除された状態であり、データそのものはまだ記録領域に残っていることが多いのです。プロのデータ復元ソフトはこの「隠れているデータ領域」をスキャンして、消えたように見えるファイルを探し出すという仕組みで動作します。

ファイルの管理情報としての「インデックス」とは、ファイルが保存されている場所や構造を記録した目次のような情報のことです。

復元の成功率は「上書きの有無」で決まる!

フォーマット後のデータが復元できるかどうかは、主に次の2点で左右されます:

フォーマット直後かどうか:時間が経つと、自動更新やデータの書き込みで元のデータが消えることがあります。

フォーマット後に新しいデータを保存していないか:上書きすると、復元できても壊れている可能性が高くなります。

したがって、フォーマットしてしまったことに気づいたら、できるだけ早くドライブの使用を中止することが最優先です。

フォーマット後のデータを取り戻す!王道の3つの復元方法

方法①|Windowsの「システムの復元」で元に戻す(条件が合えば最速)

Windowsには「システムの復元」という便利な機能があります。これはPCの設定やシステムファイルを過去の状態に戻すことができる機能で、復元ポイントによってドライブが元に戻ることがあります。

注意:この方法は、「システムの復元」があらかじめ有効になっていないと使えなません。

ステップ 1. Windowsの検索バーに「復元ポイントの作成」と入力して、「開く」をクリックします。

ステップ 2. システムの復元ウィザードが表示されるので、「システムの復元」ボタンを押してください。

ステップ 3. 「次へ」をクリックし、希望する復元ポイントを選んで、指示に従って手順を完了させます。もし警告ウィンドウが出たら、「はい」をクリックしてください。

方法②|クラウドサービスを使ってデータを復元(Googleフォト・OneDriveなど)

PCを使っている方の中には、クラウド同期をオンにしているケースが意外と多くあります。たとえば以下のようなクラウドサービスには、削除済みのデータを一定期間保存する機能があります。

Googleフォト:削除済みの写真を最大60日間ゴミ箱に保存
OneDrive:30日間の削除履歴あり
Dropbox:通常30日間、有料プランなら最大180日間の復元が可能

OneDriveを例にして、簡単な手順を説明します。詳細は、クラウド公式ページの説明をご覧下さい。

ステップ 1. まず、OneDriveの公式サイトにアクセスして、Microsoft OneDriveアカウントにログインします。

ステップ 2. 復元したいファイルが入っているフォルダに移動します。復元したいファイルを選んで、「ダウンロード」ボタンをクリックすれば、ファイルが復元されます。

方法③|高性能のデータ復元ソフトで深部までスキャン(おすすめ👍

フォーマットしたら、専門のデータ復元ソフトを使うことで、見えなくなったファイルを高い確率で取り戻すことができます。市販の復元ソフトの多くは、フォーマットされた領域を深くスキャンし、削除されたファイルの痕跡をもとに復元を試みます。ここでは、ディープスキャンができるPartition Assistant for Recoveryをおすすめします。

✎Partition Assistant for Recoveryをおすすめする理由:
写真、音声、ビデオ、PPT/PPTX、Word、Excel、PDF、メール、動画など1000以上のファイルタイプをサポートします。
内蔵・外付けHDD/SSD、SDカード、USBドライブなど、様々なストレージデバイスに対応します。
誤削除、ごみ箱の削除、フォーマット、上書き、設定ミスなどのデータ損失のシナリオから復元できます。
直感的で使いやすいUIを提供しています。
Windows 7、8、10、11のすべてのバージョンに対応しています。
無料ダウンロードWin 11/10/8.1/8/7対応
安全かつ快適
注意:ソフトは、データが消えたドライブとは別のドライブにインストールしてください。上書きしてしまうと復元が難しくなります。

ステップ1. 場所を選択

Partition Assistant for Recoveryをインストールして起動します。データが失われたドライブ(この例ではHドライブ)を選択し、「スキャン」をクリックします。

ステップ2. ファイルを選択

「クイックスキャン」で削除されたデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。

ファイル名やフォルダー名を簡単に入力して、ファイルやフォルダーを検索できます。ファイル名やフォルダー名を検索したり、ファイルサイズ、変更日、ファイルタイプでフィルター処理することもできます。

ステップ3. 保存先を選択

「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。

ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。

復元成功率を高めるための注意ポイント

フォーマット後のデータは、完全に消えてしまったわけではありません。ただし、対処を誤ると復元が難しくなることもあります。ここでは、復元成功率を少しでも高めるために知っておくべき重要なポイントを解説します。

①フォーマット後はすぐに使用を中止する

これは非常に重要なポイントです。フォーマットされたドライブやSDカードに新しいデータを書き込むと、元のデータが上書きされてしまい、復元できなくなる可能性があります。たとえば、新しいファイルを保存することは避けるべきです。「気づいたら、まずは触らずに」復元作業を始めるのが基本です。

②復元ソフトは信頼できるものを選ぶ

無料の復元ソフトはたくさんありますが、それぞれ対応できるファイル形式や復元の精度には違いがあります。間違ったツールを使うと、データが上書きされたり、壊れたりするリスクがあるので注意が必要です。信頼できるソフトを選ぶことで、復元の成功率を大幅に上げることができます。

③ディスクに異常がある場合は自己対応を避ける

ドライブからカチカチ・カラカラと異音が聞こえたり、パソコンに接続しても全く認識されない場合は、物理的な故障の可能性が高いです。このような時は、専門の業者に相談するのが安全です。無理に復元ソフトを使うと、状況がさらに悪化する恐れがあります。

まとめ

データを誤ってフォーマットしてしまった場合でも、必ずしも完全に失われたわけではありません。Windowsのシステム復元機能や、Googleフォト、OneDriveといったクラウドサービスを使えば、過去の状態に戻せることがあります。さらに、専門のデータ復元ソフトを利用すれば、フォーマット後に見えなくなったデータを丁寧にスキャンし、高い確率で復元できる可能性があります。大切なデータを無事に取り戻しましょう。